サロンのカルテの保存期間はいつまで?おすすめの顧客管理システムも紹介

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サロン経営において、お客様の情報を管理するカルテは非常に重要な役割を果たします。カルテには、お客様の基本情報や施術履歴、体質や好みなど、サービス提供に欠かせない情報が記録されています。

しかし、「カルテはいつまで保存すればいいの?」「法律で定められた保存期間はあるの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、サロンのカルテの保存期間について、詳しく解説します。また、おすすめの顧客管理システムもご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。

サロンのカルテの保管期間はどのくらい?

カルテのイメージ画像

エステサロンではお客様の情報をカルテまたはカウンセリングシートに記入します。また、コースの内容によっては同意書や契約書を記入してもらうこともあります。

このような書類の保管期間は、一般的に5年〜7年間といわれています。

どのようなサービスを提供しているかによって、決められている保管期間が異なるので、以下で詳しく解説します。

医療行為にあたるサービスを提供している場合

サロンで医療行為にあたるサービスを提供している場合、カルテの保存期間は5年という決まりがあります。

例えば、医師免許や看護師免許を持つスタッフがサービスを提供しているようなサロンです。エステサロンで脱毛のサービスを提供していて、機器の力が強いレーザーなどを使う医療行為にあたる場合なども当てはまります。

医療行為はない一般的なサロンの場合

一方で、医療行為にあたらないサービスを行なっている一般的なエステサロンについては、カルテの保管期間に法律で定められているような厳密な決まりはありません。

一方で、エステサロンが法人として営業している場合、契約書は7年間は保管しておく必要があります。

そのため、契約書の裏付けとなるカルテやカウンセリングシートも同様に7年間保管しておいた方が良いです。

サロンでカルテを保存しておく理由とは?

エステサロンでカルテ、カウンセリングシートを保存しておく理由は、お客様の情報を効率よく管理できることと税務上の手続きで必要になるケースがあるからです。

お客様の情報を効率よく管理するため

初めて来店したお客様には名前や住所や体の状態などの個人情報を確認し、記入してもらうか、エステティシャンが聞き取って文書として残しておくのが基本です。

カルテを保存しておくことで、次回の来店時に同じことを繰り返し確認せずに済みます。また、エステの施術の効果や感想、気になる点などの追加情報を書き留めていくことで情報が蓄積されていきます。

定期的にサロンに通ってもらうためには、お客様との信頼関係を築くことが大切です。そのためにも、カルテを保存し、お客様に関する情報をすぐに取り出せるようにすること、カルテを見て振り返ることができるようにしておくことが重要です。

税務関連で必要になることがあるため

お客様への対応に加えて、前述した契約書などは税務調査の関連で必要になることがあります。

税務署からの問い合わせがあった場合にスムーズな対応や、取引の事実を証明する書類としてカルテや契約書を示す可能性もあるので保存しておきましょう。

サロンのカルテの活用方法

お客様の情報を記入したカルテやカウンセリングシートは、サロンの経営にも生かすことができます。

スタッフ間でお客様の情報を共有する

カルテを作成することで、スタッフ間でお客様の情報を共有することが簡単になります。

複数のエステティシャンが在籍しているサロンでは、毎回同じお客様に同じエステティシャンが施術を担当できないケースもあります。そのような場合に、カルテがしっかり記入されていれば、お客様の情報をすぐに確認できます。

また、アレルギーなどの体質に関わることや、お店への要望など、個別の大事な情報も含まれるため、スタッフ間でスムーズに共有できます。

お客様とのコミュニケーションのきっかけにする

カルテはお客様とのコミュニケーションを図るきっかけにもなります。

初めて来店したお客様には丁寧なカウンセリングを行う必要がありますが、何度も来店しているお客様にも、その度に肌の状態など確認する点はあります。

施術後には効果を感じられたかどうかを聞いたり、もっと改善したい部分を確認したりすることで、次回以降の施術の提案をすることもできます。そうした情報を丁寧にカルテに残していくことが大事です。

また、お客様の中には施術中にあまり話しかけないでほしいという人や、化粧品などの物販、オプションメニューは希望しないという人もいます。そのような要望はカルテに書きとどめておくことで、お客様に余計なストレスを与えないことにもつながります。

サロンのカルテに記入するべき内容は?

エステサロンのカルテに記入すべき内容を挙げていきます。

個人情報

氏名や住所、連絡先、年齢といった個人情報を確認しましょう。

ダイレクトメールやキャンペーン情報を送る際にも必要になります。

来店理由、お客様の悩み

お客様は何かしらの悩みを持って、それを改善するためにエステに来ていることがほとんどです。どうして来店したのかを、時間をかけて聞きましょう。

それによってエステサロン側が提案する施術内容やコースも変わってきます。予算も事前に聞いたうえで提案すると、お客様も金額的な心配をせずに施術内容を選ぶことができます。

体質と健康状態

お客様の体質や健康状態は重要な情報です。

肌が乾燥肌が脂性肌のどちらかや、現状の肌の気になっているポイントなどを確認しましょう。ボディエステの場合は体重や気になる体の部位なども聞きます。アレルギーの有無や病歴についても確認が必要です。

妊娠している方やヘルニアがある方など、お客様の体の状態によっては提供できない施術があります。

確認が不十分で本来は行ってはいけない施術をしてしまうと、体調不良や肌のトラブルにつながりかねません。安全な施術のためにも忘れずに記入してもらいましょう。

エステの経験

お客様の過去のエステの経験についても確認しましょう。

初めて来店した時のカウンセリングでは、他の店での施術経験を聞くと良いです。前の店に不満だった部分が何だったのかを聞ければ、自身のサロンで提案できるサービスにもつなげられます。

例えば、前のサロンの施術に不満を感じていたお客様には、自店の技術力の高さをアピールすることができます。また、待ち時間の長さが不満だった場合は、予約管理を徹底し、待ち時間の短縮に努めることをお伝えできます。

ライフスタイル

お客様の普段の生活についても可能な範囲で確認します。

仕事をしているのか、主婦なのか、デスクワークか立ち仕事かなど、お客様のライフスタイルによって体の悩みに対するアプローチが変わってきます。

普段の食生活や喫煙、飲酒の習慣、睡眠時間や運動の頻度なども確認すると、効果的な施術に生かすことができます。

サロンのカルテの種類は?

エステサロンのカルテの種類と保管方法について紹介します。主に紙か電子かの二つに分けられます。

紙のカルテ

お客様に記入してもらったもの、またはエステティシャンが記入したものを紙のままファイリングして保管します。

書いたものをそのまま残せるというメリットはありますが、お客様の数だけカルテも増えていきます。保管場所も必要になるのと、時間が経った情報を探し出すのに手間がかかるといったデメリットがあります。

紙のカルテをもとに電子ファイル化する

お客様やエステティシャンが記入した紙の情報をもとに、パソコンやタブレットなどを使って電子ファイル化します。

電子ファイル化するメリットは、場所をとらないことと、データを探しやすいことにあります。エクセルでサロン独自のファイルを作る方法や、クラウド型の顧客管理システムを導入してインターネットを利用して電子カルテ化する方法もあります。

オンラインの顧客管理システムでは、予約システムと連携できるものもあるので、より効率的なサロン運営につながります。

電子カルテ

タブレットやタッチペンなどを使って、その場でお客様に記入してもらい、電子カルテをつくることも可能です。

紙のフォーマットをもとに独自のファイルをつくるか、オンラインのシステムを導入して提供されるサービスを利用して電子カルテをつくります。写真を撮って残せるものもあるのでカルテの情報量を増やすこともできます。

サロンにおすすめな顧客管理システム5選

では、エステサロンにおすすめな顧客管理システムを紹介します。

KaruteKun

https://karutekun.com/

KaruteKunは、カルテ、予約、売上の管理がすべてスマートフォンで完結するサービスです。

30秒で写真や施術履歴付きのカルテが作成できるのが売りで、スマートフォンの他、タブレットやパソコンにも対応していて、アプリをダウンロードすればすぐに使えます。

LINEと連携することで自動で予約受付も行えるようになります。

料金は、1人サロン用のシングルプランが月額5500円で、LINE連携のオプション付きが月額11000円で、30日間の無料トライアルも用意されています。

Treasure Box

https://tre-box.com/

Treasure Boxはエステサロン、 ネイルサロン、リラクゼーションサロンに特化したクラウド型顧客管理システムです。

お客様がタブレットを使ってカウンセリングシートを記入できるのでペーパーレス化を進めることができます。

DM配信やポイント管理、売上分析などのマーケティング機能も搭載していて、リピーターにつなげるための施策など、サロン経営をサポートする機能に力を入れています。

料金は初期費用が22000円から、基本料金が月額13200円からでサロンの規模などに合わせて設定されます。

BeSALO

https://www.be-salo.com/

BeSALOは、エステサロンやマッサージに特化した顧客管理ソフトです。

タブレットで施術履歴、比較画像などを用いたカルテを簡単に作成・管理することができます。来店のきっかけや任意の顧客ランクを設定できて、カウンセリング情報、会話内容もスタッフ間で情報共有できます。

予約管理や契約書のタブレットでの管理、POSレジシステムなど幅広い機能を備えています。

料金は月額12500円からで初期費用は別途見積もりが必要です。

coming-soon

https://1cs.jp/

coming-soonは予約システムや売上管理POSシステムも搭載した顧客管理システムです。

来店予測計算に基づいて、お客様の来店行動を学習し、アプリへのプッシュ通知やメールで来店促進をする特許があります。指名ありとなしのお客様を分けて、誰が担当するのが最も効率的かを判断して予約を受け付ける特許も持つのが特徴。

また、「coming-soon KARTE」は、紙カルテを再現してレイアウトをそのまま使える電子カルテアプリです。お客様に直接記入してもらうことで、ペーパーレス化を実現できます。

料金は、coming-soonが初期費用30000円、月額13000円からで、「coming-soon KARTE」を利用するためにcoming-soonに追加するKARTEフリーは月額無料、KARTEプラスが月額3000円。KARTEフリーは保存期間などに一部制限があります。

tol

https://tol-app.jp/

tol(トル)は、スマホやタブレットで使える予約システムアプリです。

ネット予約・事前決済・予約管理・顧客管理・メール送信などがスマホアプリ一つで可能になります。

アプリから必要な情報を入れるだけで、予約サイトが完成します。顧客管理やリマインドメール機能などもあり、初心者の方でも使いやすく豊富な機能がそろっています。

予約管理機能が中心のStarterプランは月額0円。顧客管理機能などをプラスしたBusinessプランは月額3180円です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

カルテはお客様の情報を管理するための大切なツールです。

お客様とスムーズなコミュニケーションをとるためには、すぐに情報を確認できるように整理された状態で保管することも大事です。最近は電子カルテ化できる顧客管理システムも数多く提供されているのでサロンの形態や予算に合わせて検討してみてください。

カルテを適切に管理してお客様との信頼関係を築き、満足度の高いサービスにつなげましょう。

この記事がサロンを経営、開業される方の一助になれば幸いです。

この記事を書いた人
tol magazine

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