【サロンオーナー必見】特定商取引法の適応ルールとは?注意点も解説します!

ノウハウ

特定商取引法とは?

特定商取引法は、よく「特商法」と呼ばれています。
特商法とは、商取引において、訪問販売や契約行為など、特定の取引を規制しているものです。

特商法の目的

この特商法の目的は、消費者トラブルが発生しやすい特定の取引を対象にして、トラブルを防止するためのルールを定めて、事業者による不正な行為を取り締まることで、お客様である消費者の利益を守る目的があります。

特定継続的役務提供とは?

「特定継続的役務提供」とは、契約継続的・長期的にサービスを提供する業務のことです。具体的にどんな業務のことを指すのかは、「特商法が適用される対象はなに?」でご説明します。

特商法は様々な業種が対象になります。
エステティックは、特商法のなかの「特定継続的役務提供」の対象になります。

他の対象職業として、学習塾、結婚相手紹介サービス、美容医療などがこの「特定継続的役務提供」の対象業種になっています。

特商法が適用される対象はなに?

エステサロンが行うサービス全てに対して適用されるわけではありません。

先述した「特定継続的役務提供」にあたる業務が規制対象になるのですが、その業務にあたる条件は、以下の場合です。

  • お客様に対する取引の場合
  • サービス提供者が事業者である場合
  • 国が指定した業務内容である場合
  • 契約期間と金額が基準以上である場合

お客様に対する取引の場合

この特商法の目的は、消費者であるお客様を守るためのものです。

そのため、事業者間の取引や、事業者がその従業員に対して行った販売またはサービスの場合には適用されません。

サービス提供者が事業者である場合

そもそも、実際に店舗でサービスを提供するサービス提供者(従事者)は、開業申請した事業者と同一人物でなくてはいけません。

そのため、法人事業者はもちろん、個人サロンや個人事業主の方にも該当する条件です。

国が指定した業務内容である場合

消費者庁の特定商取引法ガイドによると、以下のような業務内容を指定しています。

いわゆるエステティック
「人の皮膚を清潔にし、もしくは美化し、体型を整え、または体重を減ずるための施術を行うこと」

https://www.no-trouble.caa.go.jp/

つまり、美顔ケア、脱毛、痩身、全身美容、マッサージ、肌パック、リフトケア、エイジングケアなど幅広い業務がその対象になります。

契約期間と金額が基準以上である場合

以下のような契約内容の場合が対象になります。

  1. 提供期間が1ヶ月を超える
  2. 金額が5万円を超える

たとえば、「脱毛通い放題コース 40万円」「エステコース30回 50万円」というような、継続的に長期的にサービスを提供するものが規制対象になります。

どんなことに気をつければいいの?

特商法での規制を守らなければいけません。
どんな規制があるのかを紹介します。

契約書面をそれぞれ交付しなくてはいけない

お客様との契約前に、「概要書面」というものを交付し、契約後に「契約書面」を交付しなければなりません。

概要書面ってどんなもの?

契約前に契約内容や料金を消費者がきちんと理解できるように用意する書面です。

以下のような項目を記載することが必須です。
詳しくは消費者庁の特定商取引法ガイドをご覧ください。

  • 事業者の氏名、住所、電話番号
  • サービスの内容
  • 購入が必要な商品がある場合はその商品名・種類・数量
  • 上記の金銭の支払い期間、方法
  • サービスの提供期間
  • 中途解約に関する事項 など

契約書面ってどんなもの?

契約後に契約内容や料金を消費者がきちんと確認できるように用意する書面です。
契約締結後、郵送や後日ではなく、すぐに渡さなければなりません。

以下のような項目を記載することが必須です。
詳しくは消費者庁の特定商取引法ガイドをご覧ください。

  • 事業者の氏名、住所、電話番号
  • サービスの内容
  • 契約の締結の年月日
  • 上記の金銭の支払い期間、方法
  • サービスの提供期間
  • 中途解約に関する事項 など

誇張した広告などをしてはいけない

サービスの契約内容だけでなく、サービス内容についての広告について、誇大表現をしてはいけません。

著しく事実に相違する表示や、実際のものより著しく優良であり、もしくは有利であると人を誤認させてしまうような表示を禁止しています。

契約のために威圧したり、事実と違うことを言ってはいけない

以下のような不当な行為が禁止されています。

  • 契約書面と概要書面の内容が違う
  • 契約のためにしつこく勧誘をする
  • 契約締結後に契約解除を妨げるために、事実と違うことを告げること

上記のような行為を行い、お客様が誤認して契約をしてしまった場合は、契約そのものを取り消すことができるので、注意する必要があります。

守らなかった場合、どうなるの?

行政による処分や罰則が課せられる

上記のような規制に違反した場合は、業務改善指示や業務停止命令、業務禁止命令が課されたり、罰則が課されたりします。

最悪の場合、お店の経営自体ができなくなってしまいます。

お客様が民事ルールを主張できる

クーリングオフ制度

消費者が契約した場合でも、書面を受け取った日から数えて8日間以内であれば、契約解除ができます。

中途解約

クーリングオフ適用期間をすぎたあとでも、契約を解除することができます。

その際に、2万円または契約残額10%のいずれか低い方の違約金を請求することができます。

契約の承諾の取り消し

事実と違うことを告げられて誤認で契約した場合や、故意に事実を告げられなかった場合や事実が存在しなかった場合は契約の承諾を取り消すことができます。

まとめ

特定商取引法は、消費者を守る法律です。
悪意がなくても法にかかってしまう場合がありますので、十分注意して対策を行いましょう。

この記事を書いた人
tol magazine

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