独立を目指されるネイリストは年々増えております。
昨今では、SNSの普及や、クチコミが残りやすくなったことによって、個人でも集客がしやすくなりました。
しかし、ネイルサロンを開業しようと思うと、準備するものが多いイメージがあり、開業・独立をためらっているネイリストの方々も多いです。
そんな人のためにネイルサロン開業の際に必要なものをまとめました!開業前の準備の際に参考にしていただければ幸いです。
ネイルサロン開業に必要な資格とは?
結論から申し上げますと、ネイルサロン開業に必要な資格はありません。
ネイリストというのは民間資格であるため、この資格がないと開業できないというものはありません。
しかし、資格というのは、ある一定の技術や経験を証明する効果的な道具の一つになります。そのため、お客様から信頼して指名していただいたり、リピ-ターになっていただくためには資格を取得しておいて損はないでしょう。
また、ネイリストとしてだけではなく、ネイルサロンを開業する際にも役に立つ資格もありますので是非参考にしてみてください。
ネイリストのための資格
以下では、ネイリスト関連の資格をご紹介します。
ネイリスト技能検定試験
ネイリストになりたい方が目指す、現在一番メジャーな資格になります。
公益財団法人日本ネイリスト検定試験センターが主催しています。
以下公式サイトの説明です。
この試験は、国際的に通用するネイリストの育成を目指す当財団が主催する、正しい技術と知識の向上を目的とした実践に役立つ検定試験です。実施24年目を迎え、約860,000人の受験者実績があります。
http://www.nail-kentei.or.jp/about/about.html
資格は1級を最高として、1級、2級、3級の3段階に分かれています。
試験内容としては以下のような知識が必要となります。
- 1級はトップレベルのネイリストとして必要とされる総合的な技術及び知識
- 2級はサロンワークで通用するネイルケア、リペア、チップ&ラップ、アートに関する技術及び知識
- 3級はネイリストベーシックのマスター。ネイルケア、ネイルアートに関する基本的な技術及び知識
試験は各級共通で実技試験と筆記試験が行われます。
JNAジェルネイル技能検定試験
ネイルサロンの中で最もポピュラーな施術であるジェルネイルの高い知識と技術が求められます。ネイルの技術の進歩とジェルネイルの普及にともなって、2010年に日本ネイリスト協会(JNA)がスタートさせた比較的新しい資格になります。
ネイルの正しい知識と安全な技術の確立を目指すNPO法人日本ネイリスト協会では、お客様が安心して施術を受けられる健全なジェルネイルの普及を目的に、ジェルネイル技能検定試験を実施しています。この試験は、プロとして、サロンワークでジェルネイルを施術するために必要な理論と技術の修得を問うものです。
https://www.nail.or.jp/kentei/g_kentei.html
資格は上級を最高にして初級、中級、上級の3段階に分かれています。
試験内容は以下のようなものが定められています。
- 初級はネイルケアのベーシックマスターとジェルネイルを施術するために必要な基礎的知識と技術の修得
- 中級はネイルケアとジェルネイルを施術するためにプロとしてサロンワークに必要な専門知識と技術の修得
- 上級はジェルネイルのスペシャリストとして必要とされる総合的知識と技術の修得
試験は各級共通で実技試験と筆記試験があります。
JNA認定ネイルサロン衛生管理士
NPO法人日本ネイリスト協会で制定された「ネイルサロンにおける衛生管理自主基準」の普及を目標として、また正しくネイルサロンの現場で活用の目的で、「ネイルサロン衛生管理士」資格制度が設けられています。
資格はJNA認定校で実施される講習会を受講したあと、確記テスト(筆記)に合格した方に付与されます。講習はオンラインでも受講できるため、JNA認定校に直接行けない方でも資格の取得が目指せます。
この資格の有効期限は取得年を含む3年目の12月末日までされ、一度の資格継続手続きをすると、「永続認定」(無期限に保証される資格)となります。
JNA認定ネイルサロン技術管理者
NPO法人日本ネイリスト協会で制定された、安全・安心に利用できるサロンの規準とした「JNA認定ネイルサロン」制度において、技術管理を行う人材を育成し、サロンの技術水準の維持・向上を図ることを目的として実施する講習会です。
この講習会を受講し、技術管理に関する知識を習得することによって「JNA認定ネイルサロン技術管理者」資格が取得できます。また、JNAジェルネイル技能検定試験中級を取得することでJNA認定ネイルサロンの技術管理者として登録出来る様になります。
しかし、この資格には受講資格があるため、受講前に確認することをお勧めします。
JNA認定講師資格試験
NPO法人日本ネイリスト協会において、認定講師資格受験資格を持つ方が挑戦できる資格です。
受験資格の例として
- ネイリスト技能検定試験1級に合格し、受験において1級合格認定日(ディプロマに記載された日)より1年以上経過している方。
- プロネイリストとして実務経験を有する方。
- JNAの個人正会員であること。
など様々な条件がありますので、公式サイトなどでよくチェックすることをお勧めします。
試験は、実技試験と筆記試験(JNAの各種活動内容や組織等について他)さらに面接があります。
ネイルサロン開業に必要な設備、用具は?
ネイルサロン開業に必要な設備にはいろいろな種類があります。コンセプトや開業形態によって異なりますが、今回は基本的に必要なものをリスト化して説明します。
大型家具
- 施術用テーブル
- ハンドお客様用チェア
- ネイリスト用チェア
- フットお客様用チェア
- フットネイル用オットマン
- ハンド・フット用スツール
- ネイル用ワゴン
- デスク用ライト
- ジェル・パーツ収納棚
- レジスター
- PC・タブレットなど
小型家具
- お客様用スリッパ
- 傘立て
- フットバス
- タオルウォーマー
- ひざかけ用毛布
- 荷物カゴ
事務用品、衛生用品
- ネイルサロン専用銀行口座
- ネイルサロン専用クレジットカード
- カルテ用バインダー
- 文房具
- タオル
ネイルサロン開業に必要な資金は?
実際かかる資金は?
プライベートネイルサロンの場合、自宅の一室で始める人も多いようです。
そのため初期費用は控えめな人が多い傾向にあります。
実際に他社の調査でも、開業資金としてもっとも多かったのは「100万未満」という回答でした。
開業資金の使い道としては、ネイル用品、テーブルや椅子、セミナーの参加費用などに利用した方が多いようです。
必要な設備や備品、お店のコンセプト、開業形態などによって金額は大きく変わってきますが、平均としては、必要資金は100万円~150万円前後となります。
決して安くはない初期費用。資金が足りるか不安な方や節約したい方などのに向け、様々な助成金があります。
助成金とは、国や地方公共団体からもらえるお金のことで、申請や審査はもちろん、一定の資格が必要なものもありますので確認が必要です。
助成金を利用してみよう
助成金を利用することで、開業の資金の一部が助成金から賄うことが可能となります。
必要な要件などがそれぞれにありますので、該当する場合は積極的に利用してみましょう。
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金は厚生労働省が実施している取り組みです。有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、これらの取組を実施した事業主に対して助成が行われます。さまざまなコースがあり、事業者の規模などに応じて助成金額が異なります。
人材開発支援助成金
人材開発支援助成金は、雇用する労働者のキャリア形成を効果的に促進するため、職務に関連した専門的な知識及び技能を修得させるための職業訓練等を計画に沿って実施したり、教育訓練休暇制度を適用した事業主等に対して助成する制度です。
特定訓練コースや一般訓練コースなどさまざまなコースがあり、それぞれのコースや事業者の規模によって支給される助成金は異なります。
トライアル雇用助成金
トライアル雇用助成金は、過去の職業経験、技能、知識等から安定的な就職が困難な求職者を、ハローワークなどの紹介によって、一定期間試行雇用した場合に助成するという制度です。
特定求職者雇用開発助成金
特定求職者雇用開発助成金は、特定のバックグラウンドや現状の人を雇い入れると活用できる助成金制度です。様々なコースが用意されていますが、たとえば幼い子どものいる一人親家庭や高齢者など就労が難しい人を、ハローワークからの紹介で雇い、継続的に雇用を続けると受給することができます。
まとめ
ネイルサロンを開業するために必要な資格、設備、資金について解説しました。ネイルサロンを開業するには特別な資格は必要ありませんが、それぞれ設備や資金は必ず必要です。
是非、ネイルサロンを開業する際にはこの記事が参考になれば幸いです。
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