これからネイルサロンを開業する方や開業したての方が気になるのが、ネイルサロンを開業した際の年収です。ネイルサロンオーナーの年収は、経営手腕やサロンの立地、集客力などによって大きく異なります。
でも、ネイルサロンオーナーの平均年収がいくらなのか、具体的な金額を把握している人は意外と少ないのではないでしょうか。また、年収を上げるためには、どのような工夫が必要なのか、開業前に知っておきたいポイントも多いはずです。
そこで今回は、ネイルサロンを開業したオーナーの年収について解説します。さらに、年収アップのコツやネイルサロン開業を成功させるポイントなどもご紹介します。
ネイルサロンを開業した場合の年収は？
ネイルサロンを開業した場合の年収はいったいいくらなのでしょうか？以下で解説します。
ネイリストの平均年収は？
そもそもネイリストの年収はどのくらいなのでしょうか。
求人ボックスによると、ネイリスト（正社員）の平均年収は約354万円。日本人の一人当たりの平均年収は約461万円であるため、平均年収よりも100万円ほど低い傾向があるといえます。
ですが、ネイリストの給料は歩合制であるところも多く、年収には幅があることが多いです。
出典：求人ボックス「ネイリストの仕事の年収・時給・給料」、国税庁「II 1年を通じて勤務した給与所得者」
【開業場所別】ネイルサロン開業時のオーナーの年収
ネイルサロンの年収の目安は、自宅サロン・マンションと開業方式によって異なります。以下では、それぞれの開業場所別にネイルサロンの年収について詳しくご紹介します。
自宅サロン
自宅サロンの場合の年収は以下の条件で計算します。
- 施術料金を6千円
- 1日2人のお客様
- 完全週休二日制（土日祝休み）
上記のように仮定すると、6千円×2人×20日となり、自宅サロンで開業したネイルサロンの月の売上は24万円前後。これを年の売上にすると300万円弱になります。これに加え、所得税などの税金や、ネイルに使う経費を支払う必要があるため、年収250万円前後になるでしょう。
自宅サロンの場合、賃貸料を払う必要がなく経費を大幅に下げることが可能です。
一方で、住宅街に紛れてしまう自宅サロンはお客様に見つけてもらいにくく、集客が難しいことが多いです。また、「自宅サロン＝個室で危ない」という考えを持つ人もいるため、初来店のお客様を獲得しにくいこともあります。そのため、マンション・テナントよりも1日に来店してくれるお客様は少ない傾向があります。
マンション・テナント
ネイルサロン用にマンションやテナントを借りる場合、お客様も気楽に来れるようになり、施術料金も自宅サロンよりも上がる傾向があります。
- 施術料金を7千円
- 1日3人のお客様
- 完全週休二日制（土日祝休み）
上記の条件で計算すると、7千円×3人×20日、つまりマンションやテナントで開業したネイルサロンの月の売上は42万円となります。これを年の売上にすると、500万円程度になり、家賃などの経費や税金を引くと400万円前後になると考えられます。
もちろん、インフルエンサーが訪れる人気ネイルサロンの場合、年収が大きく変わるかもしれません。自宅サロン・マンションのネイルサロン開業を行う人は、人気のサロンになれるようにマーケティングに力を入れるといいですね。
ネイルサロン開業・経営を成功させるための3つのポイント
ネイルサロン開業を成功させるためには、戦略が大切です。以下では、ネイルサロン経営を安定させるためのポイントを詳しくご紹介します。
ターゲットを明確にする
ネイルサロン開業を成功させるためには「ターゲットを明確にする」ことが大切です。
ターゲットとは、マーケティング用語で「想定顧客層」のことを指します。ターゲットを決めずに、内装や料金などを決めてしまうと、誰向けのサロンなのかがわからず、集客に苦戦してしまいます。
まずは、ネイルサロンにきて欲しいお客様の、属性や性別などを掘り下げていきましょう。年齢・性別・趣味や好きなこと・考えていること・人生におけるステージなど詳細であればあるほどよいとされています。
ターゲットを考えたら、ターゲットに沿った経営戦略を取ることが大切です。
例えば、40〜50代女性をターゲットにしたお店の場合、年齢層に合わせてサロン内を落ち着いた雰囲気でまとめたり、40〜50代の女性が多い街で開業したりするといいでしょう。
ターゲットにあった集客をする
ネイルサロンを開業し、高い年収を得るためには「集客」に力を入れることが必要不可欠です。集客方法は多々ありますが、ターゲットにあった集客を行うことをおすすめします。
例えば、10代〜20代の高校生・大学生をメインターゲットにしたネイルサロンの場合、10代〜20代の年齢層が多く使用しているInstagram・TikTokなどを使用すると多くの人の目にとまるでしょう。
一方で、40〜50代女性をターゲットにする場合、Facebookや、オフラインでの集客に力を入れるのがおすすめです。
集客の方法は、本記事後半でご紹介する「ネイルサロン開業者が年収をアップさせる方法」でも詳しくご紹介しているので、参考にしてくださいね。
他のネイルサロンと比較する
自分のネイルサロンを魅力的にすることばかりに集中してしまうと、自分の中にあるアイデアでしか経営戦略を立てられません。他のネイルサロンのホームページや、お店の雰囲気、マーケティングの仕方などを学び、自分のネイルサロンに足りないことは何かを明確にしましょう。
例えば、近くにあるネイルサロンよりも料金設定が数倍高ければ、お客様は訪れることすらしてくれない可能性があります。サービスやコンセプトを比較し、妥当な料金設定を行いましょう。
また、他社のサービス内容や雰囲気を知ることで、自社にしかない特徴をより身に染みて理解できるかもしれません。他のネイルサロンにはない新しい価値をアピールすることで、多くの人に来てもらえるネイルサロンになります。
ネイルサロン開業のオーナーが年収をアップさせる方法
ネイルサロン開業者が年収をさらにアップさせるためには、「集客を工夫する」ことや「客単価をあげる」ことなどが大切です。
以下では、ネイルサロン開業者が年収をアップさせる方法について詳しくご紹介します。
集客を工夫する
ネイルサロン開業者が年収をアップさせる方法として、集客を工夫することが最も大切です。
ネイルサロンの収益は、来店するお客様の数に大きく左右されます。リピーターを増やしつつ、新規のお客様を継続的に獲得することが、売上アップの鍵となります。
以下では、集客の方法別にそれぞれ詳しく解説します。
チラシ
オンラインでのマーケティングが効果的ではない場合、オフライン（電話やチラシ）などのマーケティングが効果的になります。
その中でも特にチラシでの集客は、年齢層が高めの方や、サロン周辺のお客様に対してアプローチをする際に効果的です。
まずは、お店を見つけてもらうために、周辺の家のポストにチラシを入れることから始めることをおすすめします。
ネイルサロンのチラシでの集客方法について、以下の記事で詳しく解説しています。
ホームページ
年齢層が低い世代をターゲットにしている場合、スマホやパソコンなどを使ったオンラインでのマーケティングは欠かせません。
特にホームページは、サロンの情報を詳しく掲載し、どのような雰囲気を持ったネイルサロンであるかを伝えることができます。ホームページがあることで、お客様はネイルサロンの情報を来店前に確認できるため、安心してサロンに来店していただけます。
ホームページは、WordPressなどのホームページ作成サービスや、Googleサイトを使うとイチから無料で作成できます。
ネイルサロンが自宅サロンの場合、おすすめなホームページ作成サービスを以下の記事で解説しています。
SNS
ネイルサロンの集客において、SNSの利用は大変効果的です。
現在SNSを使用しているユーザーは数百万人〜数千万人いるため、ひとつの投稿で多くの人の心を掴める可能性があります。SNSでバズる（人気が出る）ことで、開業すぐでも一躍人気のネイルサロンになることもあります。
Instagram、Facebook、X（旧Twitter）などのSNSは、それぞれ使用しているユーザーが異なります。Instagram、X（旧Twitter）は、10〜20代の使用が多く、Facebookは30〜40代が多く使用しています。
自分のターゲット層に合わせたSNSを使用し、人気のネイルサロンを経営できるようになりましょう。
ダイレクトメッセージ
ネイルサロンの集客において、初めて来てくれるお客様ももちろん大切ですが、何度もお店に足を運んでくれるリピーターのお客様を作ることが個人経営のお店では重要だと言われています。
そのため、一度来店していただいたお客様に対するアフターフォローも欠かさずに行いましょう。
リピーターのお客様を作るためには、来店後、個別にメールや手紙などでダイレクトメッセージを送るのがおすすめです。例えば、お客様が気になっているネイルデザインがあった際に、「〇〇のデザインについて勉強しておきますね」などのお客様への個別のメッセージを送るなどです。心のこもった言葉をかければ相手はサロンに大切にされていると感じ、もう一度来てくれる可能性が上がります。
お客様との関係を大切にしていることが伝わるメッセージを送れるといいですね。
口コミ
お客様を新規で獲得する際に大切になるのが、ネイルサロンの口コミです。
友達から「あのお店すごくよかったよ」と言われると、なんだか訪れてみたくなる……という経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。これは「ウィンザー効果」と呼ばれる心理的な効果です。ウィンザー効果とは、お店とは直接的に利害関係のない第三者から聞く噂は、信ぴょう性が増す心理的な効果のことをいいます。
そのため、ネットやGoogleマップなどに書かれる「口コミ」は、お客様に多大な影響を与えます。口コミを一つひとつ大切に取り扱い、丁寧に返信することで、口コミを見る相手の好感度が上がるでしょう。
Googleマップの口コミ返信について、以下の記事も参考にしてみてください。
客単価をあげる
ネイルサロン開業のオーナーが年収をアップさせる方法として、お客様一人当たりが使ってくれる金額（客単価）を増やすことが挙げられます。
ネイルコースを複数作ったり、自社にしかないサービスを提供したりするのが一般的ですが、客単価を上げる方法として最も効果的なのが、オプションメニューの導入です。
例えば、通常のジェルメニューのほかに、ハンドマッサージやウォーターケアなどのメニューを用意し、それらを一緒に施術するなどです。ベースジェルを爪に負担のないものに変更できるメニューなどもおすすめです。
オプションメニューで年収のもととなる売上を上げる方法について、以下の記事も参考にしてみてください。
予約システムを整える
ネット予約システムがあることで気軽に予約でき、お客様の満足度や再来店率も上がるでしょう。
ネット予約システムの導入は設置が難しそう・費用がかかりそうなどと思っている人も多いのではないでしょうか。tol（トル）は、スマホでサクっとネット予約システムを作成できるおすすめのアプリです。tol（トル）は、ネット予約機能、リマインドメール、キャンセルメールの自動送信機能を無料で使用できます。
ネイルサロン開業を考えている人は、tol（トル）のネット予約システムを使用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたか？
本記事では、ネイルサロン開業時のオーナーの年収や、経営を成功させるポイントなどを詳しくご紹介しました。
ネイルサロンを開業して安定した年収をキープすることは簡単なことではありません。他のネイルサロンがマーケティングや自社のサービスの向上を行っているなか、自社が何をしなければ徐々にお客様を失ってしまいます。常に向上心を持って、新しいサービスや機能を導入していきましょう。
本記事でご紹介した、tol（トル）のネット予約システムなどを使用しながら顧客満足度を上げ、年収をアップさせていきましょう。
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