最近サロンを開業する方の中で人気なのが自宅でのサロン開業です。自宅でのサロン開業は初期費用が少なく済む上、自分のペースでサロンを運営できるメリットがあります。しかし、そんな自宅サロンを成功させるのは簡単ではありません。集客や運営面などを様々な課題にぶつかることが多いです。
そこで今回は自宅サロンの成功例とともに成功に導くためのポイントなどを解説します。
自宅サロンの成功事例
自宅サロンを開業しようと思っている人は、成功できるか不安ですよね。自宅サロンの成功事例を確認し、目指すべき目標を立てる参考にしてください。
細かい技術を使用した施術で成功した事例
自宅サロンで成功した「チヒロ」さんは、ネイルサロンに1年半勤めた後独立し、シェアスペースを借りて毎月100人以上のお客様の施術を行っていました。低単価で薄利多売のような働き方をすることで、安定した収入を得ていましたが、出産を機に自宅サロンを開業したようです。
自宅サロンでは、平日は1日1名、土日は2、3人限定で施術をする体制をとっており、シェアスペースで働いている時よりも施術できるお客様の数は格段に減ってしまいました。
しかし、ライバル店が少ない「細かい技術を使用した施術」に強みをおき、唯一無二の自宅サロンになり、成功を納めました。今では、他にはない技術力のおかげで3ヵ月先でも予約がいっぱいの人気サロンです。
出典:子育てとの両立のため始めた自宅サロンがリピーターで埋まる人気店に!ネイリスト・チヒロさんの生活に合わせた働き方
ゼロから始めて月商90万を達成した事例
自宅エステサロンを開業して1年ほどで月商90万を達成した「エステティックBluecave」鈴木晶子さん。前のサロンからは1時間ほどの距離にあるため、以前のお店のお客様は0人だったといいます。
痩身・ボディ・フェイシャルなどさまざまなジャンルのエステを行っていたようですが、現在は「痩身」に絞り、強みを明確にしている点がポイント。
成功した自宅サロンのオーナーである鈴木さんでも、リピート対策に力を入れていない序盤はリピーターは少なかったそうです。エステサロンのコースの提案を積極的に行うことで、リピーターを増やし、その結果として月商90万を稼ぐ人気自宅サロンに!
出典:千葉|自宅エステサロン「顧客ゼロから1年で」月商90万近くに!
マニュアルがない自宅アロマトリートメントサロン
アロマトリートメントや、ボディケアが強みの、「ボディケアサロン・ヒューモニー(humony)」の児西さん。humonyは、女性限定・完全予約制のプライベートサロンで、「体のケア」を行うことを柱にしているそうです。
開業と不景気が重なり、集客が難しい時期もあったといいます。しかし、開業前に資金を十分に蓄えていたおかげで、集客戦略を実行し、効果が出るまで待つことができたようです。
売上に縛られずお客様のおもてなしをモットーにしている児西さんは、サービスの追求にこだわっています。コツコツと丁寧な施術・接客などを行うことで、お客様を笑顔にしたり、気に入ってお店を利用したりしてくれることに幸せを感じているそうです。
やりがい・生きがいを感じられるサロン経営は、まさに成功しているといえるでしょう。
自宅サロンの開業が失敗してしまう理由
自宅サロンを成功させるために、 自宅サロンの開業が失敗してしまう理由をおさえておきましょう。これらをしっかりと把握し、失敗を防ぐことで自宅サロンの成功につながります。
自宅サロンの場所が分かりにくい
自宅サロンの開業が失敗してしまう理由として、 自宅サロンの場所がわかりにくいことが挙げられます。
一般的に自宅サロンは住宅街の中にあることが多いため、目立った看板などを出せない場合が多いです。なぜなら、大きな看板を出すと近隣住民からのクレームにつながる可能性があるためです。そのため、看板が小さく、お客様がサロンの存在についてもらえず、来店がしづらいというデメリットがあります。
また、自宅サロンの場所がわかりにくい場所があると、来店時お客様が迷ってしまい、たどり着くのが難しいことも。
さらに、最寄り駅から遠い場合等のアクセスが悪い場合、 お客様は来店するのが難しいと判断してしまい、集客の妨げになってしまうことがあります。
サロンの強みがはっきりしていない
自宅サロンならではの強みをはっきりしていないと開業の成功にはつながりません。
なぜなら、自宅サロンの強みや特徴が明確でないと、他のサロンの差別化ができないからです。「うちのサロンならでは」という魅力を打ち出せていないと、お客様に選ばれにくいサロンになってしまいます。
競合である他店と同じようなメニューや価格設定ではお客様はあなたのサロンを選んでくれません。
また、サロンのコンセプトがぼやけているとターゲット層が絞り込めず、集客や経営にも大きく影響を及ぼします。特にターゲット層が広すぎるとお客様の細かいニーズに答えられず、結果誰にも選ばれないサロンとなってしまいます。
集客がうまくいっていない
集客がうまくいかないともちろん自宅サロンの開業もうまくいきません。
特に自宅サロンの認知度が低いと、お客様にそもそも自宅サロンの存在を知ってもらえていないことになります。これらはホームページやSNSなどで十分に情報発信ができていなかったり、チラシやポスターの配布等の宣伝活動が不足していることが挙げられます。
新規のお客様を獲得できなければ、自宅サロンを成功させる事は難しいでしょう。
リピーターが確保できていない
自宅サロンでリピーターが確保ができていないと、安定した収益を見込めず、経営が難しくなってしまいます。
リピーターが確保できない理由としては、お客様が提供されているサービスに満足できていなかったり、お客様に対するアフターフォローが不足しているなど、様々な理由が考えられます。
また、リピーターになることで、お得になるようなサービスやキャンペーンなどを行っていないことで、お客様が「リピーターになりたい」というきっかけがない可能性もあります。
技術の向上が第一で、経営が二の次になっている
技術力の向上にばかり注力していても、自宅サロンの成功にはつながりません。
自宅サロンのオーナーはエステティシャンであり、経営者です。そのため、施術のスキルだけでなく、経営面での課題もしっかり把握する必要があります。
材料費や人件費、光熱費などコストの把握はもちろん、技術に見合った価格設定などを行い、収益性もしっかり考える必要があります。
そのため自宅サロンで経営面をおろそかにしてしまうと、サロンとしての事業の持続性が損われてしまい、が失敗に終わってしまう可能性があります。
価格設定が適切でない
自宅サロンにおいて、価格設定が適切でないサロンは開業が失敗してしまう可能性があります。
価格設定は自宅サロンの成功においてとても大切な要素の1つです。
価格設定が高すぎると、お客様が来店するのを敬遠してしまいます。また一方で価格設定が安すぎるとサロンの利益が出ず、赤字になってしまいます。
そのため自宅サロンで価格設定が適切でないと、集客力の低下や収益性の悪化につながってしまい開業が失敗に終わる可能性恐れがあります。
自宅サロンを成功に導くためのポイント
自宅サロンを成功に導くためのポイントをご紹介します。
SNSなどで情報発信を行う
自宅サロンを成功に導くためのポイントとして、まず自宅サロンはSNSなどで情報発信を積極的に行うことが挙げられます。
自宅サロンは店舗型のサロンと比べてお客様の認知度が低いことが多いです。そのため、お客様に自宅サロンの存在をまず知ってもらうには情報発信が欠かせません。SNSなどを利用することでより多くの人に自宅サロンをアピールすることができます。
また、自宅サロンはお客様にとって来店しにくい、または入りにくいと言うイメージがあることが多いです。そのためSNSなどでサロンの雰囲気や特徴を伝えることで、来店前にお客様の不安を解消でき、集客につながります。
ターゲットにあった集客を行う
自宅サロンの成功につなげるためにはターゲットに合った集客も欠かせません。
まず、自宅サロンのコンセプトに合ったターゲット層を明確にしましょう。若い女性向け、主婦向け、シニア向けなどターゲットをしっかりと絞り込むことで、ターゲットに合わせた集客を行うことができます。
例えば、主婦向けなら、地域の情報誌や子育て関連のウェブサイトに広告を掲載したり、若い女性向けなら、InstagramやTikTokなどのSNSを活用するのがオススメです。
情報発信時には、ターゲットに合わせたキーワードを盛り込んで発信すると効果的です。
例えば、シニア向けなら、「健康」「アンチエイジング」などのキーワードを盛り込み、主婦向けなら、「子連れOK」「リラックス」などのキーワードを活用するのが良いでしょう。
リピート率を上げる
リピート率の向上は、自宅サロンの開業の成功において避けては通れないものです。
リピート率を上げるためには、 施術の質を高め、お客様の満足度を上げることが大切です。そのためにお客様一人ひとりに合わせたきめ細やかなカウンセリングなども欠かせません。
お客様との信頼関係を築き、お客様がリラックスしてする受けられる雰囲気を作ることで、お客様もまたサロンに来たいと思ってもらえるようになります。
また、リピーターの方限定のキャンペーンを行うなど、リピートすることでお得になるようなサービスを行うのもおすすめです。
サービスの価格設定を見直す
個人サロンは1日に大人数の施術をできないため、低単価で仕事を受け続けることは難しいです。成功例でもあったように、単価を見直してサービスにあった値段をもらうようにしましょう。
単価を上げるときは、ただなんとなく上げるのではなく、材料代が上がったなどと理由をつけると納得してもらいやすいですよ。
経営者としての意識を忘れない
自宅サロンの開業を成功させるためには、経営者としての意識を忘れないことが大切です。
自宅サロンを開業するにあたって、趣味の延長ではなく、サロンとして利益を上げることを目的とした運営を心がけましょう。そのためには、売り上げや経費履歴率など利益率など数字を意識して管理を行うことが大切です。
自宅サロンの開業はビジネスであることを自覚して、経営者としての視点を忘れず運営を行いましょう。
予約管理システムを導入する
予約システムがなく電話予約の個人サロンも多いもの。お客様はいつ連絡すればいいのかわからず、電話で予約をすることに戸惑ってしまいビジネスチャンスを失うことも考えられます。
ネットで予約を完結できる予約管理システムを導入することで、いつでもどこでも予約ができる環境づくりを行いましょう。
予約管理システムをまだ導入していない人は、予約管理システム tol(トル)をおすすめします。予約管理システム tol(トル)は、スマホやタブレットで使用できる予約管理アプリです。
無料で使用できるため、個人サロン開業すぐの人でも始めやすいアプリ。気になる人は、公式サイトを確認してみてはいかがでしょうか。
自宅サロンの廃業率は高い傾向がある
自宅サロンの廃業率は、開業1年以内で「約60%」ともいわれるほど、廃業する可能性が高い業種です。自宅サロンは開業しやすく、その分ライバル店が多いことが理由のひとつです。
成功する自宅サロンにするためには、本記事でご紹介した内容以外にも、さまざまな工夫が必要です。
成功するためのポイントをもっと知りたい人は「【必見】自宅サロンの経営を成功させるためにすること5選」を参考にしてくださいね。
自宅サロンの成功事例から学んで、取り入れよう
本記事では、自宅サロンの成功事例や、成功するためのポイントなどをご紹介しました。
本記事でご紹介した通り、自宅サロンは、開業するハードルが低く、ライバル店が多い傾向があります。そのため、お客様の取り合いになってしまうので、つねにサービスをアップグレードする必要があるといえるでしょう。
お客様のために情報発信をしたり、高い技術を身につけたりすることで、お客様に愛されて経営面でも成功したサロンになれます。本記事を参考に、成功するためのヒントを見つけ、実行してみてはいかがでしょうか。
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