リラクゼーションサロンとは?開業に必要なポイントや役立つ資格を徹底解説

業種別

現在、駅前や繁華街のビルなどだけでなく、マンションの一室や自宅の空きスペースにてリラクゼーションサロンを開業する方が増えています。日本フランチャイズチェーン協会調べによると、リラクゼーションサロンの店舗数はコンビニエンスストアの店舗数の約2倍にもなるという結果が出ているほど。そこで今回はリラクゼーションサロンとは一体何なのか、どんな種類があるのかを徹底解説していきます!

リラクゼーションサロンとは?

リラクゼーションサロンとは、日々の疲れなどを心身ともに癒すことを目的として、指圧やマッサージなどを行うサロンのことです。

指圧やマッサージだけでなく、ヒーリングミュージックなどの音楽やアロマオイルなどの香りなども活用して、五感全体を生かしたリラックス効果を提供する場合もお多いです。

リラクゼーションサロンの施術の種類はさまざまあり、「この施術をしているからここはリラクゼーションサロンだ!」という明確が定義があるわけではありません。

ただし、リラクゼーションサロンにおいて、マッサージなどを提供する場合は、表現に注意が必要です。

按摩や指圧、マッサージを行うためには、「あん摩マッサージ指圧師」という国家資格が必要になります。資格を持たない場合、医療・治療行為としてみなされる「マッサージ」や「治る」といったキーワードは使うことができません。

国家資格がない場合は、マッサージ師ではなくセラピストとして、あくまでも治療目的ではない施術を提供するサロンになるという点に注意しておきましょう。

こうしたリラクゼーションサロンに関連する資格については、記事の後半で詳しく解説します!

リラクゼーションにはどんな種類がある?

上記で説明した通り、リラクゼーションにはさまざまな種類があります。

ここでは、いくつか代表的なものをピックアップして紹介していきます。

指圧、あん摩

指圧、あん摩は日本に昔からあるリラクゼーションの1つです。

指圧は指で体のツボや凝りをほぐすもの、あん摩は体の筋肉や凝りを揉んだりこすったりするものです。

こちらの施術は体の治療が目的となるため、国家資格が必要になります。

ドライマッサージ

ドライマッサージは、お客様が服を着たまま施術を行うリラクゼーションです。

マッサージ師の国家資格を持っていない場合は、揉みほぐしと表現されることもあります。

からだの凝りをほぐしたり、血流を良くしたりするのが目的です。

オイルマッサージ

オイルマッサージとは、その名の通り、オイルを使って施術するリラクゼーションになります。

多くの場合、お客さまに服を脱いでいただいて、該当箇所の施術を行います。

使うオイルは、マッサージオイルやアロマオイルなどさまざまです。

オイルを使って施術をすることで身体の凝りなどをほぐしてリラックスしていただくだけでなく、アロマの効果で香りでも癒しの効果を提供できます。

タイ式マッサージ

タイ式マッサージとは、施術の中にストレッチを織り交ぜたリラクゼーションの1つになります。

一般に、タイ式マッサージでは、ストレッチとマッサージの割合が5:5で構成されています。

指圧だけでなく、腕や肘など全身を使ってマッサージを行うのが特徴です。

ヘッドスパ

ヘッドスパとは、日本でできた造語であり、頭皮にマッサージやクレンジングなどを行うものです。

マッサージにおいては、リラクゼーション目的であることが多く、マッサージによってリラックス効果が期待でき、頭皮をマッサージすることで血行が促進され頭皮の活性化につながります。

また、クレンジングとは頭皮に溜まった汚れや毛穴の皮脂詰まりをクレンジングで浮かせ洗浄しターンオーバーを促す効果などが期待できます。

ヘッドスパを専門とするサロンについては、こちらで詳しく開業のポイントなどを解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

足ツボ

足ツボとは、足の裏にある全身に効くとされているツボを指圧することで、リラックス効果を促すリラクゼーションの一つです。

足ツボというと、痛いイメージが多い方もいらっしゃると思いますが、指圧の強さに決まりはなく、強さはお店や人によってさまざまです。

カイロプラクティック

カイロプラクティックとは、ここまで解説した指圧によるマッサージとは違い、人それぞれの骨格に対して施術していくリラクゼーションになります。

背骨などの歪みを矯正し、健康的な姿勢に戻すことで健康を促進します。

有名なカイロプラクティックの施術には、骨盤矯正や小顔矯正が挙げられます。

リラクゼーションサロン開業に資格は必要?

リラクゼーションサロン開業に決まった資格は必要ありません。

しかし、最初に紹介したように、施術内容によっては資格が必要なものがあります。指圧やマッサージ、按摩などは医療行為であり、あん摩マッサージ指圧師という国家資格が必要です。

国家資格を取得するには、文部科学省が指定した教育機関で一定の教育を受け、国家試験に合格しなければいけません。国家資格なしに、指圧やマッサージを行ったり、施術やサービス名に利用することは、違法になるので注意しましょう。

ただし、施術内容がリラクゼーション目的である場合、特別な資格は必要ありません。しかし、リラクゼーションに関連した民間資格はたくさん用意されています。

何か資格を持っていることで、一定の技術力を証明できる一つの指標になりますし、お客様に安心して施術を受けてもらいやすくなるというメリットもあります。自分のしたい施術にあった民間の資格の取得を目指してみるのもオススメです。

また、まずは民間資格を取得してリラクゼーションサロンで勤務しながら、並行して国家資格の取得を目指すという方も。将来的にどのようなサロンを開業したいかに合せて、最適な資格選びを検討するのがおすすめです。

リラクゼーション関連の民間資格

ここでは、リラクゼーションの民間資格についていくつか紹介します。

たくさん種類があってよくわからないという方もご参考にしてみてください。

リンパリファインセラピスト

リンパリファインセラピストとは、一般社団法人国際セラピスト支援振興協会、およびグローバルボディケア総合学院が認定するリンパケアの民間資格です。全身のリンパ・経絡の流れに沿った施術技術や、デトックス・骨格矯正、東洋式のツボ療法についての知識を学ぶことができます。

一般社団法人 国際セラピスト支援振興協会の指定校である、グローバルボディケア総合学院の通信講座を修了することで認定資格を取得できます。

AEAJアロマセラピスト

公益社団法人 日本アロマ環境協会が主催する民間資格になります。一般の方々にトリートメントやコンサルテーションを含めたアロマテラピーを提供できる能力を認定する資格です。

プロのアロマセラピストとして、あるいはボランティアとして、第三者にアロマテラピーを実践するために適した資格です。

認定スクールでアロマセラピスト必須履修科目を修了したうえで履修証明書を提出すると試験を受けることができ、合格すると資格が取得できます。

JREC 日本リフレクソロジスト認定機構資格

JREC 日本リフレクソロジスト認定機構資格は、JREC日本リフレクソロジスト認定機構が認定するリフレクソロジーに関する資格です。同機構では、西洋式リフレクソロジーを提唱しています。

リフレクソロジーは、リラクゼーションのみならず、心身の不調の改善や、毎日の健康管理にまで対応することができます。ストレスの軽減とともに、血液やリンパの循環を促進し、自律神経を整えることで、人間が本来持っている自然治癒力を高めることができます。

JREC 日本リフレクソロジスト認定機構資格Webサイトより

JREC加盟スクールで所定のカリキュラムを修了し、JRECが主催するライセンス認定試験に合格したうえで会員登録をした方には、JREC認定のリフレクソロジーライセンスが授与されます。

日本ヘッドセラピスト認定協会

一般社団法人 日本ヘッドセラピスト認定協会は、ヘッドマッサージ(頭ほぐし)の専門家を育成しヘッドセラピスト資格を発行しています。

リラクゼーションをベースに整体法を取りれることで「気持ちよかった」だけでは終わらせない結果追求型のヘッドマッサージを提唱しており、様々な種類の施術を学べる資格となっています。

一般社団法人ドライヘッドスパ協会

一般社団法人・ドライヘッドスパ協会は、同協会が認定するヘッドマッサージ・ヘッドスパの最上級資格「ヘッドマイスター」を最短7日間で取得できるカリキュラムを提供しています。

講座においては、京都の有名なヘッドスパ専門店「悟空のきもち」が考案・発祥した「技術」と「理論」を学べるとしています。

日本カイロプラクターズ協会(JAC)

現在、日本にはカイロプラクティックの資格がなく、誰でもカイロプラクティックを施術できます。

しかし、不十分な知識で施術を行うと、健康被害が出る恐れがあることから、日本カイロプラクターズ協会というところが、WHOの基準を満たした教育を受けた施術者を対象に試験を実施し、合格者を「登録カイロプラクター」として登録することで一定水準以上の実力をもったカイロプラクターを選別しています。

リラクゼーションサロンって違法なの?

結論から申し上げますと、リラクゼーションサロン自体は違法ではありません。

しかし、国家資格を持っていないのに国家資格が必要な施術を行なったり、就労資格がない外国人の方を働かせたりするなどの行為はもちろん違法になります。

また、賃貸の自宅の空きスペースやマンションの1室を借りて開業する場合、注意が必要です。居住用契約で契約していたにも関わらず店舗・営業所などの経営目的で使用することは違反となります。

契約当初は居住用として契約し、途中で変更したい場合は、貸主に使用目的の変更を了承してもらう必要があります。

また、建築基準法の観点から、賃貸マンションで自宅サロンを開業する場合、住居用とは建築基準が異なることがあります。「物販販売業と営む店舗以外の店舗」を対象とした店は、住居用の建物とは建築基準が若干異なります。

エステサロンやネイルサロンは「物販販売業と営む店舗以外の店舗」の対象となり、内装などの条件を満たさなければいけません。

こうした自宅でのサロン開業については、こちらの記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

いかがでしたか?

今回はリラクゼーションサロンについて解説しました。

リラクゼーションサロンにもたくさんの種類があり、開業に決まった資格はなく、初心者の方でも開業のハードルが比較的低い業種になります。

しかし、施術内容によっては国家資格が必要だったり届出が必要なものもありますのでよく注意してください。

この記事がリラクゼーションサロンについての知識を深めるお手伝いができたら幸いです。

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