眉毛サロンの開業を検討している方のなかには「資格なしでも開業できるのか知りたい」「開業までに何をすればいいのかわからない」などのお悩みを抱える方がいらっしゃるのではないでしょうか。
眉毛サロンの開業自体に、必要資格はありません。しかし提供する施術によっては必須となる資格があるため、開業前に認識しておくことが大切です。
この記事では眉毛サロンの開業についてお悩みの方へ向けて、眉毛サロンの開業に必要な資格や開業までの具体的なステップを紹介します。
眉毛サロンとは?
そもそも眉毛サロンとは、眉毛のデザインやケアに特化したサロンのことです。眉毛の形を整えたり、色を変えたりするなど、お客様の希望に合わせて眉毛を美しく仕上げるサービスを提供しています。
眉毛は顔の印象を大きく左右する重要なパーツです。そのため、眉毛サロンには、お客様の顔立ちや雰囲気に合った眉毛をデザインできる高い技術が求められます。
また、眉毛サロンでは、ワックスや毛抜きなどの脱毛方法を用いて眉毛を整えることが一般的です。そのため、衛生管理や施術の安全性にも十分な注意が必要です。
眉毛サロン開業に資格は必要?
結論から申し上げますと、眉毛サロンの開業そのものに、必要な資格はありません。
しかし、眉毛サロンの施術内容によっては、資格の必要の有無が異なるため、注意が必要です。
一般的に、眉毛サロンで、施術がワックス脱毛のみであれば、資格は必要ありません。ですが、眉毛をカットまたはシェービングを行う場合は資格が必要となります。
眉毛サロン開業に必要な資格
ここからは、眉毛サロンの開業で必要な資格などについて詳しく解説します。
美容師免許
前述の通り、眉毛サロンで眉毛のカットやシェービングなどのスタイリングを行うには、美容師免許が必要です。
これは、頭部へのハサミやシェーバーを使用した施術は、美容師免許が必要とされているためです。
美容師免許を取得するには、以下の方法があります。
- 厚生労働省認可の美容師養成施設を卒業する
- 美容師国家試験に合格する
一方、眉毛サロンで行われる施術の一つである眉毛エクステは、専用の接着剤を使って眉毛に人工毛を装着する施術です。法律上、眉毛へのエクステに美容師免許が必要とは明記されていませんが、髪へのエクステ施術には美容師免許が必要とされています。
そのため、眉毛サロンの求人では、美容師免許を必須条件としている場合が多いのが実情です。
以上のことから、眉毛サロンを開業するには、基本的に美容師免許が必要だと言えるでしょう。
また、美容師資格を持つスタッフが複数人いる場合は、「管理美容師免許」を持つスタッフが1人以上必要になりますので注意が必要です。
民間資格
眉毛サロンの開業に、必要な民間資格はありませんが、資格があることで技術の証明になり、お客様にも安心して施術を受けていただけます。
眉毛サロンの民間資格は、受験料や条件などさまざまです。予算や都合にあわせて、目的にあった民間資格を取得しましょう。ここでは、眉毛サロンの民間資格について詳しく解説します。
アイブロウマイスター
アイブロウマイスターは、ジャパンブロウアーティスト協会が開催する民間資格です。
取得すると、眉毛に関する幅広い知識と輪郭や顔のパーツにあわせた眉デザインのアドバイスができる技術が認定されます。
初級と上級の2種類であり、初級はどなたでも受験可能ですが上級を受験するには先に初級に合格している必要があります。
受験料は初級が13,200円、上級が88,000円です。万が一テスト不合格の場合には3,300円で再受験が可能となっています。
アイブロウマイスターは自宅学習でも取得できるため、自己学習と仕事を並行して進められます。
アイブロウィスト
アイブロウィストは、一般社団法人日本アイブロウ協会が開催する民間資格です。
一般社団法人日本アイブロウ協会の認定を受けた資格認定代理店のセミナーを受講することで認定が受けられます。
保有級ごとの証明できるスキルは、以下の通りです。
1級 | アイブロウのキャリアが3年以上あり、フルメイク力も備えている |
2級 | アイブロウの基礎知識と技術を有しており、デザイン力・提案力も備えている |
3級 | アイブロウに関する基礎知識と技術がある |
1級の受験資格には2級の合格が必要ですが、2級・3級は特に受験資格がありません。ただしアイブロウィスト資格発行には、美容師免許が必要となるため注意しましょう。
受験料は1級が3,500円~4,000円、2級が2,500~3,000円・3級が1,500~2,000円となっています。
ブロウティスト
ブロウティストは、ジャパンブロウティストスクール(JBS)が開催しているアイブロウケアの認定資格です。
ブロウティストの取得によって、眉形成の深い知識と⾼い技術⼒を証明できます。
ブロウティストを名乗るにはJAPAN BROWTIST SCHOOLの検定試験に合格する必要があり、受験資格はカリキュラム受講者のみです。カリキュラムは初級と中級に分かれており、料金は、初級コースが214,500円、中級コースが280,500円となっています。
1つ星から5つ星までの5種類でそれぞれ合格要件が設定されており、スリースター以上の獲得でブロウティストを名乗ることができます。
またハサミを使用するため、受験にあたっては美容師免許を取得していることが必須です。
眉毛エクステ認定講師コース
眉毛エクステ認定講師コースは、IEA国際アイデザイニング協会が開催している、眉デザイン力とエクステ技術を証明できる資格です。
協会オリジナルの眉デザイン技術や眉毛エクステ技術を学んで、講師として活動できます。技術の証明だけでなく公認スクールを開校できるため、スクール講師を目指している人にもおすすめです。
眉毛エクステ認定講師はコース講習の受講によって、名乗ることが可能です。講習料金は、2日間10時間で209,000円です。
受講資格は特にありませんが、美容師免許がない場合にはスクールを開校がセルフコースとデザイニングプロコースのみになりますので注意が必要です。
アイブロウトリートメント検定
アイブロウトリートメント検定は、日本メイクアップ連盟が開催する民間資格です。
眉スタイリングにおけるハサミの使用方法や整え方、デザイン、描き方の知識・技術を証明できます。
規定講習を6時間以上受講することによって、受講資格を得ることが可能です。
3級・2級ともに筆記試験と実技試験が行われます。料金は、いずれの級も4,000円です。
眉毛サロン開業までの具体的なステップ
ここからは、眉毛サロンの開業方法を具体的に紹介します。
必要な資格を取得する
眉毛サロンでお客様の満足度を高めるためには、美容師免許の取得が不可欠です。
美容師免許を取得することで、眉のスタイリングや眉毛エクステなどの幅広い施術が可能になります。これにより、お客様のニーズに合わせたサービスを提供することができるのです。
したがって、眉毛サロンの開業を真剣に考えているのであれば、まずは美容師免許の取得に努めましょう。
さらに、美容師免許以外にも、民間資格の取得を検討することをおすすめします。民間資格を取得することで、スキルアップを図るとともに、お客様からの信頼を獲得することができます。
サロンのコンセプトを決める
眉毛サロンを開業する前に、必ずサロンのコンセプトを設定しましょう。
コンセプト設定が難しいと感じる方は、まずサロンのターゲット顧客を具体的に想像することから始めましょう。
ターゲット顧客の性別や年齢、趣味、職業、収入などを詳細に設定することが重要です。
ターゲットを明確にすることで、サロンの特徴や強みをアピールしやすくなり、リピーターになってもらえる可能性が高まります。
例えば、「忙しい働く女性のための時短眉毛サロン」や「男性の魅力を引き出すメンズ眉毛サロン」など、ターゲットを明確にしたコンセプトを設定することで、サロンの個性が際立ち、お客様からの共感を得やすくなります。
開業場所を決める
眉毛サロンのサロンのコンセプトを設定したら、次に開業場所を決定します。
開業場所の選択肢としては、自宅、マンション、テナントなどがあります。
自宅サロンは開業費用を抑えられるメリットがある一方で、立地が限定されることや、保健所の許可を得るハードルが高くなるなどのデメリットがあることを理解しておきましょう。
一方でマンションの場合は、事業用として利用可能かどうかを事前に確認することが重要です。マンション規約や管理組合の規定によっては、サロン開業が認められない場合があるためです。
また、開業場所を決める際は、集客できそうな数と家賃のバランスも重要な判断基準となります。人通りの多い立地は家賃が高くなる傾向がありますが、集客面では有利になります。一方、家賃の安い場所では集客に苦戦する可能性があります。
理想的な開業場所は、ターゲット顧客の多い立地で、家賃とのバランスがとれた物件です。
保健所の許可を得る
眉毛サロンを開業する際に、保健所の許可を得ることは非常に重要です。具体的には、美容所としての登録手続きを行う必要があります。
この手続きは、営業開始日の少なくとも10日前までに完了させなければなりません。
美容所の登録は、サロンの規模に関係なく、眉毛サロンを開業するならば必ず行いましょう。もし登録を行わずに営業した場合、美容師法違反として30万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
トラブルを予防するためにも、必ず保健所の許可を得てから営業しましょう。
設備や備品の準備をする
眉毛サロンを開業するには、施術に必要な備品や店舗運営に欠かせない設備を揃える必要があります。
主な必要アイテムは以下の通りです。
- 施術台
- クレンジング剤や眉用コスメ
- タオル
- パソコンやレジ
- 制服
- 印刷物(名刺や店舗のフライヤーなど)
これらの備品の数量は、店舗の広さや従業員数によって異なるため、適切な見積もりが重要です。
初期投資を抑えるためには、お客様と直接関わりのない備品を中古品で代用するのもおすすめです。例えば、店舗運営用のパソコンは、特にこだわりがなければ中古品でも問題ありません。
ただし、お客様の目に直接触れる備品や、衛生面に関わる備品については、新品を揃えることをおすすめします。清潔感や高級感は、お客様の満足度に直結するため、十分に気を配るべきポイントです。
開業に向けての準備は、期間と資金に余裕をもって行いましょう。
集客を行う
眉毛サロンの開業準備が整ったら、いよいよ営業開始に向けて集客活動を行います。
開業前からしっかりと宣伝を行うことで、開業当初から多くのお客様に来店していただける可能性が高くなります。
集客方法には、公式ホームページの開設、SNSの活用、チラシの配布などがあります。
特にSNSは、若い世代をターゲットにする場合に特に有効です。InstagramやTikTokなどを活用し、サロンの雰囲気やメニューを魅力的に発信することで、開業前からお客様の興味を引くことができます。
一方、チラシは、サロンの近隣にお住まいの方をターゲットにする際に効果的です。サロンのコンセプトやオープニングキャンペーンなどを盛り込んだチラシを配布することで、地域の方々に開業をアピールすることができます。
自分のサロンのコンセプトやターゲット層に合った集客方法を選び、積極的に実行することがお客様獲得への近道となります。
開業届を提出する
個人経営で眉毛サロンを開業する場合には、開業から1ヵ月以内に開業届を管轄の税務署に提出します。
開業届の提出方法は直接税務署へ出向く以外にも、インターネットや郵送といった方法があります。
開業届の提出は遅れても罰則はありませんが、サロンの銀行口座を開設できたり、確定申告の際に青色申告ができたりとメリットが多いので、忘れないうちに提出しましょう。
サロンの開業届の提出については、以下の記事で解説しています。
眉毛サロンの開業資金の目安
眉毛サロンを開業するためには、一般的に50万円から100万円程度が必要とされています。
ただし、この金額は立地条件や備品の選択によって大きく変動する可能性があります。
開業資金の主な内訳は以下の通りです。
- 場所代:テナントの場合、10坪で20~30万円程度が目安(立地条件によって変動)
- 備品代:施術に必要な機器や備品の購入に約30万円程度
- 保健所の許可費用:美容所としての登録に2万円程度
- 宣伝広告費:開業時の集客のために3万~20万円程度
これらの中で特に大きく変動するのが場所代と備品代です。サロンのコンセプトや理想のイメージによって、立地や設備も変わってくるためです。
開業資金の準備には、自己資金だけでなく、融資や補助金の活用も検討しましょう。日本政策金融公庫などの公的機関の融資制度や、自治体から支給されている補助金などを上手に活用することで、開業資金の負担を軽減できます。
以下の記事では、サロン開業に使える補助金や助成金について詳しく解説しています。
眉毛サロンは儲かる?今後の需要について
眉毛サロンは、今後の需要も見込めるビジネスです。
昨今、眉のお手入れに悩む人は多く、眉毛サロンに注目が集まっています。眉毛サロンのお客様は垢抜けた印象を目指す人だけでなく、お手入れに時間をかけたくない人が利用することも多いです。
さらに、近年は男性の美容にも注目が集まっています。男性をターゲットにしたメンズ眉毛サロンも展開されており、ヘアカラーにあわせた眉カラーや眉エクステなど多様なメニューを展開しています。
また、眉毛サロンでのお手入れは、約3週間〜1ヶ月に1回がベストといわれています。このことから、眉毛はお手入れの頻度が比較的高いため、定期メンテナンスとして利用されやすい特徴があります。
以上から、眉毛サロンは戦略次第で今後の需要も見込めるといえます。
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まとめ
いかがでしたか?
今回は、眉毛サロンの開業について解説しました。
今後の需要拡大が期待される眉毛サロンですが、眉毛サロンの開業には、一般的に一般的に美容師免許が必要とされています。資格取得も含めて、眉毛サロンの開業を成功させるには、入念な準備が必要になります。
この記事が眉毛サロンを開業したい方の助けになると嬉しいです。
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