出張サロンは、お客様のご自宅や職場などへ出向き施術を行うサービスで、最近人気が高まっています。利便性が良いだけでなく、プライベート空間で施術を受けられるというメリットもあります。
しかし一方で、出張サロンには集客が難しいというデメリットもあります。自社のサロン店舗がないため、認知度が低かったり広告費がかさんだりと、新規顧客の獲得が大きな課題となっています。
そこで今回は、出張サロンの集客のコツと、リピート率を上げるためのポイントについて、徹底的に解説していきます。
そもそも出張サロンとは?
そもそも出張サロンとは、お客様のお家やオフィス、ホテルなどに出向いて施術を行うサロンのことをいいます。
従来のサロン形態とは異なり、お客様が移動する必要がないため、時間的・体力的な負担が少ないメリットがあります。特に高齢者や体の不自由な方、お子様同伴の方にとって、出張サロンは大変便利なサービスです。
また、プライベート空間で施術が受けられるため、お客様にとってリラックスした環境を確保できます。お客様は、周りを気にすることなく、ゆったりとした時間を過ごすことができるでしょう。
出張サロンを開業する方法
需要が高まっている出張サロンで開業したいと思っている人も多いのではないでしょうか。
出張サロンは店舗型のサロンと比べて、格段に初期費用を抑えられる点が特徴です。車を持っているサロンオーナーは、リラクゼーションやエステに使用する道具を揃えるだけですぐに開業できます。
ターゲット層や開業方法、必要な資格などが気になる人は以下の記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。
出張サロンで集客をするコツ
「出張サロンにお客様の予約があまり入らない」と困っている人もいるのではないでしょうか。
以下では、出張サロンで集客をするコツについて詳しくご紹介します。自分の出張サロンには何が足りないのかを考えてみてはいかがでしょうか。
ターゲットを理解する
出張サロンの集客でまず大切なことは、ターゲットとニーズを理解することです。ターゲットとは、自分の出張サロンに来てくれると考えられるお客様のことです。
ターゲットに沿った自社のアピールポイントをSNSやホームページなどで発信することで、狙った層の顧客が出張サロンを利用してくれるようになります。
ターゲットを明確にしていなければ、顧客にあった自社の強みをアピールできず、時間とお金を無駄にしてしまいます。
まずは、自分の出張サロンで施術したい人はどのような属性・性別・趣味嗜好を持っているかを考えてみてはいかがでしょうか。
ホームページを作成する
出張サロンの集客では、スマホを問題なく使用できる世代にアピールできる、ホームページの作成をおすすめします。ホームページを作成することで、お客様が知りたい内容をひとつのプラットフォームで伝えられます。
お客様が出張サロンの情報を見て利用したいと思ってもらうためには、お客様が気になっている情報を伝えることが大切です。
お客様が知りたい内容は、
- 出張サロンの時間ごとの料金設定
- 自分の場所まで来てくれるか
- 支払うべき交通費はいくらか
- 施術する人はどんな人か
- 予約できる日はいつか
などが考えられます。
これらの情報をわかりやすく記載したホームページを作成することで、お客様は安心して予約することができます。料金体系や交通費についての不安を解消し、施術者への信頼感を高めることにつながります。
SNSでも情報発信する
出張サロンの集客において、SNSを活用した情報発信は非常に有効です。
SNSを通じて、サロンの人気度や実績、現在のサービス提供状況などを掲載することで、これから来店してくださるお客様へ信頼感を高め、安心して利用してもらえるようになります。
また、SNSで近隣に住むターゲット層をフォローすることで、サロンの存在をアピールすることができます。
SNSにはTikTok、Instagram、X(旧Twitter)、Facebookなどがあり、それぞれ主要なユーザー層が異なります。TikTokとInstagramは20〜30代、XとFacebookは30〜40代にリーチしやすいため、ターゲットに合わせてプラットフォームを選択することが重要です。
SNSでは、施術内容や料金体系、施術者のプロフィールなどを紹介することで、サロンの雰囲気を伝えることができます。写真や動画を効果的に使用し、視覚的にアピールすることも大切です。
ただし、SNSに投稿する内容は不特定多数の人に見られることを意識し、コンプライアンスを遵守することが求められます。
顔写真の公開する
出張サロンでは、お客様のプライベート空間に上がり込みます。どんなお客様でも、知らない人を家やオフィス、ホテルなどに呼ぶことは不安になるものです。
「異性だったらどうしよう」「信頼できない人でお金を盗まれたらどうしよう」などへの不安は、顔写真を公開することである程度減らすことが可能です。
施術担当者の顔がわかるように、首から上の写真や、家族と撮った写真などを載せるといいですね。
ホームページやSNSなどに使える写真がない場合は、プロに撮ってもらうことも一案です。プロは印象がよく見える写真の撮り方を知っているので、素敵な顔写真を撮ってもらえるでしょう。
チラシを活用する
スマホの使うことが苦手な高齢者の場合、オフラインでの集客方法が有用です。チラシは老若男女だれでも読むことができるため、全世代を対象に知名度を上げられます。
- 出張できる地域に住んでいる人の家にチラシを入れる
- 駅前でチラシをくばる
- ホテルなどにチラシを置いてもらう
などと、チラシを活用して集客を行いましょう。
チラシを作る際は、必要な情報を過不足なく載せることが大切です。
例えば、
- お店の名前
- 料金設定
- 出張可能地域
- 予約するための電話番号
- メールアドレス
- ホームページにつながるURLやQRコード
- SNSのアカウント名
- 簡単な口コミ
- 顔写真と自分の名前
などの情報を記載すると、お客様が出張サロンを利用するために必要な情報を提供できますよ。
わかりやすい料金設定を記載する
出張サロンの集客において、料金設定をわかりやすく伝えることは非常に重要です。
料金体系がわかりにくい場合、お客様は高額な施術費用を請求されてしまうかもと感じ、出張サロンを利用することをためらってしまいます。
そのため、ホームページ、SNS、チラシなどの媒体に、明確で詳細な料金設定を記載することが必要です。例えば、「15分1,000円〜」といった表記では、15分で正確にいくらかかるのかが伝わりません。1,000円から施術を受けられるという意図は伝わるものの、最終的な料金が不透明な表記は避けるべきです。
以下の表のようにわかりやすく伝えるといいでしょう。
施術時間 | 施術料金 |
15分 | 1000円 |
30分 | 2500円 |
60分 | 6000円 |
なお、リラクゼーションの追加料金は一切かかりません |
さらに、多様なサービスを提供している場合は、オプション料金や時間料金などを詳細に記載することが重要です。
お客様が料金体系を正確に理解し、安心して出張サロンを利用できるようにすることが、集客につながります。
口コミを集める
出張サロンは店舗を持たないため、Googleマップなどに口コミを書いてもらえる機会は少ないでしょう。
お客様の口コミは、施術に関する率直な意見を知れるため参考にするお客様も多いです。また、口コミは自分と同じ立場の人が書いた安心感から、信用してもらえる可能性が高いです。
口コミをしてもらえるように、「口コミを書いてもらえたら100円引き」などのキャンペーンを行うことも一案です。
また、口コミを集めた後は、お客様の生の声をホームページやSNSで掲載してもいいでしょう。
予約システムを導入する
出張サロンを運営する上で、予約管理は重要な課題の一つです。施術中に予約の電話があった場合、対応が難しいことがあります。また、お客様も「施術中に電話をしてしまったら迷惑かもしれない」と思い、予約を躊躇してしまうことがあります。
このような問題を解決するために、オンラインでの予約システムを導入することをおすすめします。ネット上で予約が完結できるシステムを用意することで、オーナーとお客様の双方にメリットがあります。
ネット予約を導入したい人は、予約システムアプリ tol(トル)がおすすめです。 tol(トル)は基本的な予約機能をすべて無料で使用できます。予約機能の使い方はHPやSNSに貼り付けるだけ。スムーズに、お客様にネット予約をしてもらえますよ。
リピート率を上げるための3つのポイント
初めて来店してくれるお客様を増やすことと同様に、何度も来てくれるリピーターのお客様を作ることはとても大切です。
1ヵ月のリピート率は、「今月のリピーター数÷開業から今まで来てくれた新規のお客様の合計数×100」で計算できます。
一般にエステ・リラクゼーションサロン業界では、新規のお客様が3ヵ月間にリピートしてくれた割合は、17%前後。つまり3ヵ月のリピート率が17%以下の人はリピート率を上げることを重視しましょう。
参考:ホットペッパービューティー代理店 都心営業部「2022年最新版!新規リピート率調査」
リピートでお得になるシステムを作る
出張サロンのリピート率を上げるためには、リピートすることでお客様にお得感を感じてもらえるようにすることが重要です。お得なサービスを受けられると感じてもらうことで、再度の利用を促すことができます。
例えば、
- 会員特典やポイントカードを作る
- 3ヵ月以内に予約すれば10%割引にする
- リピート客には+5分間のエステ・リラクゼーションのサービス
などがあります。
人は誰しもお得な機会を逃したくないと思う傾向があります。お得感のあるシステムを導入することで、お客様はリピートすることでお得な体験ができると認識し、再度の利用を検討するようになります。
ただし、過度な割引や特典提供はサロンの経営状況を悪化させる可能性があるため、バランスを考えることが大切です。また、特典の内容はターゲット層のニーズや嗜好に合わせて設定し、魅力的で価値のあるものにすることが重要です。
顧客とのコミュニケーションを大切にする
出張サロンのリピート率を上げるためには、顧客とのコミュニケーションを大切にすることが不可欠です。
コミュニケーションが不十分な場合、まずは顧客との対話を充実させることから始めましょう。コミュニケーションが苦手な人は、事前にお客様に質問する内容を準備しておくことがおすすめです。
例えば
- 最近体のことで悩んでいることはありますか?
- ゴールデンウィーク・お盆・シルバーウィークは何をして過ごすつもりですか?
- お仕事は何をされているんですか?
などの質問があります。そして、施術終了後、カルテに聞いた内容をメモし次の施術に来た時に自然と「ゴールデンウィークは〇〇に行かれたんですよね?どうでしたか?」などと聞き出すといいでしょう。単純ですが、自分の話の内容を覚えてくれたと喜んでくれますよ。このような小さな積み重ねが、お客様との信頼関係を強化し、リピート率の向上につながります。
サービスやクオリティを改善する
出張サロンのリピート率を上げるためには、提供するサービスやクオリティを継続的に改善することが重要です。サービスやクオリティに問題がある場合、お客様がリピーターになってくれる可能性は低くなります。
リピート率が極端に低い場合、お客様が施術に対して「痛み」や「不快感」を感じている可能性があります。お客様の本当の感想がわからない場合は、施術中に適切な頻度で「気持ちよく受けていただけていますか?」「痛みを感じるところはありますか?」などと聞いてみましょう。
ただし、質問の頻度が高すぎるとお客様がリラックスできなくなる可能性があるため、バランスを考えて質問するようにしましょう。
また、施術後にお客様からフィードバックをいただくことも重要です。「今日の施術はいかがでしたか?」「リラクゼーション効果は感じていただけましたか?」など、お客様の感想を積極的に尋ねましょう。お客様からの意見や評価を真摯に受け止め、サービスやクオリティの改善に役立てることが、リピート率の向上につながります。
出張サロンでたくさんのお客様を集客しよう
いかがでしたか?
本記事では、出張サロンで集客するコツや、リピート率を上げるための3つのポイントなどをご紹介しました。
出張サロンは店舗を持たないため少額の開業資金でも開業しやすい傾向があります。しかし、その分集客に力を入れる必要があることを覚えておきましょう。SNSやホームページなどを使って、お客様に自分のサロンが安心であり、実績があることを知ってもらうことをおすすめします。
また、お客様がスムーズに予約できるように予約システムを導入するといいですね。
本記事を参考に、出張サロンの集客を行ってみてはいかがでしょうか。
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