自宅サロンの廃業率は?自宅サロン開業で失敗しないためのポイントを解説

ノウハウ

サロン業界でも様々な⁨⁩働き方が普及してきている現代。そんな中人気なのが自宅でサロンを開業する自宅サロンです。自宅サロンは柔軟な働き方ができる一方、集客が難しくなかなか経営が軌道に乗るまで時間がかかるオーナーも少なくありません。そのため、自宅サロンを開業しても、うまくいかず廃業してしまうサロンも。

そこで今回は、自宅サロンの廃業率を紹介するとともに、自宅サロン開業で失敗しないためのポイントについても解説します。

自宅サロンの廃業率は?

自宅サロンの廃業率は、一般的に開業1年以内の廃業率が「約60%」、また、開業3年以内の廃業率が「約90%」といわれています。

平成30年の厚生労働省のデータによると、今後の経営方針を答えるアンケートでは16.2%の人が廃業という選択肢を取ると答えています。

自宅サロンは競合も多く、開業した後もなかなか経営が難しいことが想定できるでしょう。

厚生労働省「○美容業の実態と経営改善の方策(抄)

開業を失敗する自宅サロンの特徴

廃業してしまう自宅サロンにはいくつかの特徴があります。どのような自宅サロンが廃業してしまうのかを押さえ、反面教師にしてみてはいかがでしょうか。

コンセプトがぶれている

自宅サロンにコンセプトがない、もしくはコンセプトがぶれている場合、お客様に選んでもらえず廃業する可能性があります。

コンセプトとは、誰にどのようなサービスを提供するかを考えた具体的な内容です。コンセプトをもとに、自宅サロンの雰囲気や内装、メニュー内容を決めていなければ、サロンの雰囲気と施術内容がチグハグなサロンになってしまいます。

どの層に来てもらうことを目的としているのかが相手に伝わらず、結果的にお客様が来ないサロンになってしまうでしょう。

客単価が低い

客単価が低い自宅サロンも、うまく利益が出せず廃業してしまう可能性が高くなります。

客単価は、自宅サロンの利益に直結する大切なものになります。そんな客単価が低い原因として、料金設定が適切でないことや、提供するサービスの価値が低いことが挙げられます。

また、薄利多売の方針で自宅サロンを始めてしまうと大手の資本に負けてしまい、長く続けることはできません。また、周りのサロンが自分のサロンよりも安い値段でやっていると値段を下げる……というループから抜け出せなくなってしまいます。

集客できていない

そもそも自宅サロンをお客様に見つけてもらえずに、集客ができていないと売り上げが少なくなり廃業してしまいます。どんなに優れているサロンでもお客様にその内容を知ってもらえないと、利用してもらえることはありません。

また、営業時間や利用料金、正確な場所などの自宅サロンの情報をお客様にしっかりと伝えなければ、お客様は不安を感じ来店してくれないでしょう。

リピート率が低い

リピート率が低いと、安定的な売り上げが見込めず、自宅サロンの廃業につながってしまいます。

リピート率の大切さは、「1:5の法則」からも分かります。「1:5の法則」とは、新規顧客を獲得するコストは、リピーターを獲得するコストの5倍かかると言われているものです。

そのため、リピーターをしっかりと獲得することが、自宅サロンの経営の安定化・効率化に繋がります。

生活感が抜けていない

自宅サロン内で生活感が抜けていない場合も、お客様の満足度が低くなり、廃業してしまう可能性があります。

自宅サロンは、オーナーの生活空間とサロン空間が同じ場所に存在しているため、生活感が出てしまいがちです。生活感が抜けていないことで、特別な空間で施術を受けたいお客様へ不快感を与えてしまい、リピートにつながりにくくなってしまいます。

また、プロのサロンオーナーとしての印象も失われてしまうため、お客様の信頼を失うことにつながりかねません。

財務管理ができていない

自宅サロンの財務管理がうまくできていない場合も、サロンの廃業につながってしまいます。

自宅サロンの経営では、しっかりとした財務管理が欠かせません。売上と支出のバランスを適切に管理し、サロンの利益などを把握しておく必要があります。

そのため、財務管理ができていないと、サロン内の資金繰りが悪化していることなどに気づかず、経営がうまくいかなくなってしまいます。

システムの整備が行われていない

予約管理システムが整備されていない場合、お客様がお店を利用するハードルが上がってしまい、廃業してしまう傾向があります。

最近ではネット予約が主流になっており、電話予約のみのお店は少なくなってきています。電話でのみ予約ができない自宅サロンの場合、「今忙しかったらどうしよう」「電話が繋がらない」などビジネスチャンスを逃してしまうかもしれません。

自宅サロン開業で失敗しないための9つのポイント

自宅サロン開業で失敗しないためのポイントをご紹介します。

コンセプトを定める

コンセプトを決めていないサロンは、まずはコンセプトを決めることをおすすめします。

コンセプトを決めることで、集客や店内の雰囲気の方向性が定まり、どのようなお客様にきて欲しいかが伝わるようになります。

コンセプトを決めていない人は、まずは具体的なコンセプトを決めることから取り掛かりましょう。コンセプトの決め方がわからない人は「【例あり】自宅サロンのコンセプトの決め方|避けるべきコンセプト例も紹介」を参考にしてください。

また、コンセプトを決めている人は、サロンの雰囲気がそのコンセプトに沿ったものなのかを確かめることをおすすめします。例えば、大人でシックなイメージのサロンを作りたい場合は、タオルやベッドなどの小物の色を黒で揃えたり、照明の色を変えたりしてみるといいでしょう。

客単価をあげるための方法を考える

客単価をあげるための方法を考え実行することで売り上げが上がり、自宅サロンの経営を安定させられます。

客単価を上げる方法として

  • 他のメニューと組み合わせて利用してもらう
  • 基礎化粧品やおすすめの商品などの物品で売り上げを上げる
  • メニュー自体の値上げをする

などがあります。

特にメニューの値上げに関しては、急に高額にするとお客様が離れていってしまう可能性がありますので、慎重に行いましょう。

ホームページを作成する

ホームページを作成することで、自宅サロンの情報がお客様に伝わり安心して来店してくれるようになります。

ホームページは、Googleサイトを使用すれば簡単に作成できます。クオリティの高いものを作成したければ、外注することも一案です。

ホームページを作成する際は、

  • 自宅サロンの場所
  • 営業時間
  • 料金
  • 施術する人の顔写真
  • 施術雰囲気がわかる写真

などの情報を過不足なく掲載するといいですね。

SNSを使って集客を行う

ホームページだけではなくSNSを使って集客をすることも可能です。

お客様目線に立つと、Googleマップ・ホームページなどを確認しても、現在お店の営業をしているかわからないこともあります。その際に、SNSがあれば投稿日が記載されているため、今もお店の営業が続いているかを簡単にチェックすることができます。

また、SNSを通じて情報発信をすれば、興味を持ってくれるお客様を惹きつけることが可能です。SNSにお店の情報を投稿する際は、お客様の立場に立って「どのような内容を知りたいか」を考えながら投稿することをおすすめします。

また、定期的に情報を更新し、継続して発信することを忘れないようにしましょう。

お客様が来店しやすい雰囲気を作る

自宅サロンは、お客様が他人の自宅にお邪魔するため、不安や怖いイメージを抱いている人も少なくありません。

そこで、お客様が来店しやすい雰囲気を作ることで、お客様が定着し、自宅サロン開業の成功につながります。

そのためには、インターホンや表札、エントランスの装飾などでサロンであることをアピールすることに加え、入店しやすいようドアを開けておくなどの工夫をしましょう。

また、監視カメラなどを設置し防犯面でも安心して来店してもらえるよう努力を怠らないようにしましょう。

カウンセリングを充実させる

自宅サロンの開業においては、カウンセリングの充実度も成功に大きく影響します。

自宅サロンでは、お客様との信頼関係が特に重要です。自宅サロンの多くは、お客様とマンツーマンで施術を行うため、カウンセリングを充実させることでお客様の満足度を向上させることができます。

お客様の悩みや要望をしっかりと聞き、適切な施術やアドバイスができるようにしましょう。

メルマガを配信する

メールマガジン(メルマガ)を配信することで、コストを抑えながらお客様に定期的にお店を思い出してもらうことができるようになります。

メルマガは、相手のメールアドレスさえわかっていれば、無料で相手にアプローチできる点がメリットです。

メルマガを作成する際には、

  • お得感が伝わるタイトルにする
  • 結論ファーストで本文を書く
  • 月に4〜8回程度送る

などを意識するといいメルマガになりますよ。

自宅サロンのメルマガ配信のコツは、以下の記事で解説しています。

リピーターを増やす

リピーターを増やすことで継続的な売り上げを得られるようになり、経営が安定します。

リピーターを増やす方法はいろいろとありますが、一番はサロンの抱える問題点を解決することが大切です。

例えば、

  • サロンで使用する場所に生活感が溢れている
  • トイレなどの設備が汚い
  • 予約が取りづらい

などの問題があるならば、リフォームしたり設備を整えたりする必要があります。

自宅サロンでリピーターを増やす方法として、以下の記事も参考にしてみてください。

予約管理システムを導入する

予約管理システムを導入することで、お客様がスムーズに予約できるようになります。

24時間いつでもどこでも予約をしてもらえるようになるため、今まで予約をするタイミングを測っていたお客様も予約したいときにすぐに予約ができます。自宅サロンにとっても、お客様の施術中に電話がかかってくることがなくなり、お客様の施術に集中することが可能です。

予約管理システム tol(トル)は、無料で予約を管理するシステムをホームページやSNSに導入することができるアプリです。パソコンでは使用できませんが、スマホやタブレットなどで使用可能です。

いつでもどこでも予約があったことを確認できるため、予約管理システムを導入していない人はますは試しに使ってみてはいかがでしょうか。

>>予約システムアプリ tol(トル)の公式サイトはこちら

自宅サロン開業で成功できるように工夫をしよう

いかがでしたか?

本記事では、自宅サロンの廃業率や、開業を失敗してしまう自宅サロンの特徴、経営を成功させるポイントなどをご紹介しました。

自宅サロンの廃業率は決して低くなく、開業すれば成功できるわけではないことを肝に銘じる必要があります。ただ努力の方向性を間違えなければ、売上アップをすることが可能です。

本記事でご紹介した、失敗しないためのポイントを実行し、新規・リピートのお客様に利用してもらえるサロンにしてみてはいかがでしょうか。

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