自宅サロンの平均月収は?業種別の平均月収や月収を上げるポイントも解説

業種別

サロンを新規開業する際に、自宅で開業することを選ぶ人が増えています。自宅でサロンを開業することで、テナントなどを借りて開業するより家賃などが安く済むことがメリットです。ですが一方で、開業場所が選べなかったり、集客が難しいなどのデメリットもあります。そんな自宅サロンですが、一体どのくらい稼げるのでしょうか?

そこで今回は、自宅サロンの平均月収について解説します。さらに、月収を上げるポイントについてもご紹介します。

自宅サロンの平均月収は?

自宅サロンの平均月収は、約30万円から50万円程度と言われています。

自宅サロンの収入は、提供するサービスや販売する商品の売上から、営業にかかる費用を差し引いたものになります。

例えば、サービスの客単価が1万円で、1日に3人のお客様を受け付けられる場合、1日の売上は3万円になります。この状況で月に25日間営業できれば、月の売上は75万円。ここから、サービス提供にかかった原価や広告宣伝費、通信料などの経費を引くと、約50万円が月収として手元に残るでしょう。

ただし、毎日3人のペースでお客様を獲得できるのは、固定客がついていて、お店の経営が軌道に乗っている状態といえます。開業したばかりの自宅サロンでは、1日1人から2人程度のお客様を受け付けられれば上々で、月収は20万円から30万円ほどになることが多いようです。

業種別の平均月収

自宅でサロンを開く場合、エステやネイル、美容室など、いくつか種類があります。美容関連のサービスを自宅サロンで開業した場合の収入例を業種別に紹介します。

エステサロン

自宅でエステサロンを開業した場合の平均月収は、約30万円から50万円程度です。

エステサロンでは、フェイシャルやボディなどの施術を通して、シミやたるみの改善、美肌効果などの美容サービスを提供します。

エステサロンの料金は6000円くらいから20000円くらいと幅があります。例えば開業直後に利用しやすい6000円の低価格でサービスを提供し、1日の客数が2人だと1日の売り上げが12000円で、月に25日営業すると月の売り上げは30万円です。経費を引くと月収20数万円くらいとなります。

人気のサロンとなって客単価が20000円のメニューを提供できるようになれば、1日の客数が3人だと1日の売り上げが6万円、25日営業すれば月の売り上げは150万円となり月収は100万円を超えます。

リラクゼーションサロン

自宅でリラクゼーションサロンを開業した場合の平均月収は、約25万円から35万円程度です。

リラクゼーションサロンでは、もみほぐしなどの癒やしやストレス緩和のためのサービスを提供します。料金設定は比較的安めで、60分4,000円から5,000円程度のメニューが一般的です。中には3,000円程度の低価格メニューを用意するサロンもあります。

仮に客単価を4,000円に設定し、1日に4人のペースで集客できる場合、月に25日間営業すると月の売上は40万円になります。ここから経費を差し引くと、月収は30万円前後が見込めるでしょう。

美容室

自宅で美容室を開業した場合の平均月収は、約30万円から50万円程度です。

美容室ではヘアカットやカラー、パーマなどのサービスを提供し、国家資格である美容師免許が必要です。

総務省の資料によると、美容室のカット料金の全国平均は約3,600円ですが、1,000円台の低価格店から高級店まで二極化が進んでいます。例えば、客単価を3,600円とし、1日に3人の集客ペースで月25日営業すると、月の売上は27万円になります。カットだけでなくカラーやパーマを選ぶ客もいるため、実際の客単価はもう少し高く、月収は30万円前後と言えるでしょう。

人気サロンではカットとカラーで1万円以上の客単価も珍しくありません。自宅サロンでもそのような人気を集められれば、客単価1万円以上、月収100万円以上も可能です。

アイラッシュサロン

自宅でアイラッシュサロンを開業した場合の平均月収は、約30万円から40万円程度です。

アイラッシュサロンでは、まつ毛パーマやまつ毛エクステンション、眉毛カラーなど目元周りを整えるサービスを提供します。

まつ毛エクステンションの料金は、100本で5,000円程度が相場と言われています。

客単価5,000円で1日に3人を集客し、月に25日営業すると仮定すると、月の売上は375,000円になります。ここから材料費や光熱費などの経費を差し引くと、月収は30万円前後が見込めるでしょう。

ネイルサロン

自宅でネイルサロンを開業した場合の平均月収は、約40万円から60万円程度です。

ネイルサロンでは、カラーリングやジェルネイルなどで爪をデザインするサービスを提供します。

ジェルネイルの料金相場は、8,000円から10,000円程度と言われています。

仮に客単価を8,000円に設定し、1日に3人の集客ペースで月に25日間営業すると、月の売上は60万円になります。ここから材料費や光熱費などの経費を差し引くと、月収は50万円前後が見込めるでしょう。

自宅サロンは雇われより稼げる?

エステサロンなどで雇われて働いているよりも、独立して自宅サロンを開業した方が稼げるのではないだろうかと考える方も少なくありません。

エステティシャンや美容師、ネイリストなど業種によって多少の差はありますが、雇われて働いていると20代のうちは月収20数万円という方がほとんどです。

客単価1万円のサービスを毎日3人施術する技術があれば、自宅サロンの月収は50万円を超えます。単純計算で雇われの場合の2倍です。

ただ、自宅サロンも稼げるかどうかは集客次第。お客様を集められない状況が続くと、雇われていた時よりも少ない収入に陥ってしまう可能性もあります。いかに集客を増やすかが自宅サロンで稼げるようになるために大事なポイントです。

自宅サロンの月収は開業の場所によって異なる?

自宅サロンの月収は開業する場所によって費用などの面から差が出てきます。持ち家の場合と賃貸物件の場合を説明します。

自宅サロンの場合

自宅サロンを持ち家で開業する場合、家賃がかからないのが大きなメリットです。

一軒家や分譲マンションの一部を改装してサロンにすることが可能で、水回りの設備も既に整っているため、改装工事は比較的小規模で済むことが多いでしょう。

家賃の負担がない分、持ち家での開業は売上から差し引かれる経費が少なく、手取りも多くなります。ただし、改装費用や設備投資などの初期費用は必要となります。

また、自宅サロンの場合、住宅地特有の規制や近隣への配慮など、店舗物件とは異なる課題にも対応する必要があります。立地条件によっては集客に影響する可能性もあるため、しっかりとした事業計画が求められます。

賃貸物件で開業した場合

賃貸物件を借りる場合は家賃がかかるので、売り上げから相応の費用が引かれます。

事業用に賃貸マンションを借りる場合は、数万円から十数万円の家賃が想定されます。また、敷金、礼金といった初期費用でまとまったお金が必要になります。

そのため、賃貸物件でサロンを開業する場合、毎月の月収は自宅サロンと比べて少なくなります。

自宅サロンの月収を上げるポイント

自宅サロンの月収を上げるためには5つのポイントがあります。エステやネイルなど、どの業種にも共通している部分なので参考にしてみてください。

コンセプトを明確に

自宅サロンの月収を上げるには、まずお店のコンセプトを明確にすることが重要です。

自宅サロンは、店舗の雰囲気や独自性を打ち出しやすいという特徴があります。内装にこだわったり、技術力の高さをアピールしたりと、様々な方法で差別化を図ることができます。

また、ターゲットとする年齢層やライフスタイルに合わせて、メニューやコンセプトを設定することも大切です。ターゲット層を絞ることで、より効果的なアプローチが可能になります。

例えば、若者向けにはリーズナブルな価格でカジュアルなメニューを、美容にこだわる層には高級感のあるサービスを提供するなど、具体的なコンセプトを明確にしましょう。お客様がサロン選びをする際に、わかりやすいコンセプトがあることが選ばれる鍵となります。

リピート率の向上

自宅サロンの月収を上げるためには、お客様のリピート率を向上させることが重要です。

リピート率を高めるには、接客でお客様満足度を上げることが不可欠です。また、会計時に次回予約をすると割引になるキャンペーンや、DM、メール、SNSなどでクーポンを配布する施策も効果的でしょう。

リピーターとして定期的に通ってくれるお客様は、収入の安定化にもつながります。リピーターは施術もスムーズで効率的に行えるため、リピート率の向上は自宅サロンの重要な課題と言えます。

お客様との信頼関係を築き、満足度の高いサービスを提供することで、リピート率を高め、安定した収益を確立しましょう。

客単価の向上

自宅サロンの月収を上げるためには、客単価を向上させることが有効な方法の一つです。

客単価を上げるには、セットメニューを組み合わせて総額は高くても割安感を出したり、オプションメニューを追加したりする方法があります。期間限定メニューも客単価アップの選択肢となるでしょう。

ただし、値上げについてはお客様の反応に注意が必要です。急激かつ大幅な値上げは、客離れを招く恐れがあります。

客単価を上げるために価格変更する際は、お客様に割高感を与えないよう、十分な配慮と工夫が求められます。サービスの質や付加価値を高め、価格に見合った満足度を提供することが重要です。

客単価を上げる方法として、物販を併用することが挙げられます。物販で売り上げを上げるコツについて、以下の記事で解説していますので参考にしてみてください。

集客方法の見直し

自宅サロンの月収を上げるには、広告などの集客方法を定期的に見直すことが重要です。

チラシ配布がどの程度集客に貢献しているのか、ウェブ広告経由の来店客数はどのくらいかなど、具体的なデータ分析が不可欠です。

分析結果をもとに、効果の高い集客方法には積極的に資金を投入しましょう。一方で、ホームページのデザインの改善やSNSでの情報発信など、低コストで工夫できる集客方法も検討すべきです。

集客方法の適切な見直しと改善は、自宅サロンの収益アップに直結します。お客様のニーズや行動パターンを踏まえ、効果的な集客方法を見極めることが、安定した経営につながります。

無駄な経費をなくす

自宅サロンに限らず、あらゆる業種において無駄な経費を削減することは、経営上非常に重要です。

効果があまりない広告に毎月費用を投じている、エステで使用頻度の低い機能を含む機器をレンタルしている、通信料が高額であるなど、見直しが可能な費用は必ず存在します。

水道光熱費なども、エアコンの省エネ設定や水の無駄遣いを減らすなど、小さな部分での節約が可能です。これらの積み重ねが、月収アップにつながります。

経費の見直しは、自宅サロンの収入アップに直結する重要な取り組みです。定期的に支出内容を見直し、無駄な経費を特定することが大切です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

自宅サロンの月収について説明してきました。自宅サロンを開業して、技術とサービスでお客様を集められるようになれば、雇われて働くよりも多くの収入を得ることは可能です。

集客アップにつなげるためにも、お客様の満足度の高いサービスを提供してください。

この記事が自宅サロンを開業、経営される方の一助になれば幸いです。

この記事を書いた人
tol magazine

本格的な予約用のWebページが誰でも無料でかんたんに作成できるスマホアプリ『tol(トル)』制作チームが、予約に関する役立つ情報を発信しています♫

tol magazineをフォローする
業種別
tol magazineをフォローする
tol magazine

コメント

タイトルとURLをコピーしました