美容サロンやヘアサロンなどを個人で開業する個人サロンは、小規模から始められるメリットがあるためハードルが低く、これから独立したい方や何かビジネスを始めたい方から注目されています。
個人サロンの開業を成功させるためには、しっかりと準備を行うことが大切です。
そこで今回は、個人サロンを開業するために必要な準備や開業のメリット、役立つサービスを紹介します。
個人サロンの開業に必要な準備とは?
ここからは、個人サロンの開業に必要な準備について解説していきます。
どんな個人サロンを開くか決める
一口に個人サロンといっても、脱毛サロンやヘアサロンなど様々なサロン形態があります。
個人サロンで運営できる代表的なものはこちらです。
- リラクゼーションサロン
- 美容エステサロン
- 脱毛サロン
- ネイルサロン
- アイサロン
- ヘアサロン
ご自身の経験や、やりたい施術などに合わせて、開業するサロンの形態を決めましょう。
サロンをオープンするまでの期間の目安として事業計画を作るのに3ヶ月、物件を決めるのに4ヶ月、内装をリフォームに3ヶ月、集客の実施に4ヶ月ほどかかると言われています。
これらを同時並行で進めるにしても、最低6ヶ月はかかるため、サロンを開業する準備は、余裕を持って進めるとよいです。
どこでサロンをオープンするか決める
サロンの種類が決まれば、次にどこでサロンをオープンするかを決めます。
サロンをオープンする場合、大きく分けて3つの場所があります。
それは自宅、賃貸マンション、テナントです。
自宅を使用する場合は、賃料などかからないため、開業費用や固定費が少ないメリットがありますが、立地的にお客さんが集まりづらい場合、集客が難しくなる可能性があります。
賃貸マンションの場合、賃料がテナントなどに比べて安く済む場合があり、自宅サロンよりサロンの雰囲気作りが安易であることが挙げられます。ですが、賃貸マンションによっては商業利用が不可な物件もありますので、契約を結ぶ前に確認することが必要です。
テナント借りる場合は、費用はかかりますが、良い立地を選べば、集客が有利になるメリットがあり、サロンの経営が上手くいけば初期費用を売り上げでカバーできる可能性もあります。
届け出を揃える
開業するサロンの種類によって、届出をしなければならない場合がありますので注意が必要です。
例えば、美容室やマツエクサロンを始める場合は、美容所の登録が必要になるため、美容所登録を必ずしましょう。
美容所登録はお店のオープンの1週間~10日前までが届け出の期間となっています。
また、届け出には地域によって異なりますが、2万円前後の費用が必要になります。
エステサロン、リラクゼーションサロン、ネイルサロンなどを始める場合は、美容所登録は不要です。
ご自身の開業するサロンの形態によって、届出などが必要でないか確認しましょう。
資金を用意する
開業にかかる必要最低限の資金は大きく分けると、およそこの3つです。
- 物件費用
- ベッドやソファーなどの設備・家具
- 施術に使用する消耗品
テナントを借りて開業する場合は、改装なども含めると初期費用で80~200万円ほどかかります。
自宅の一部を使用したり、賃貸マンションで開業する場合は費用を抑えることができます。
サロンの開業に使える助成金と補助金
サロンを開業するには、初期段階で大きな資金が必要になり、不要な経費を削減するなどしても必要な資金を集めるのが難しいことも少なくありません。
そこで、資金調達の方法として助成金や補助金を活用するという手があります。
助成金とは、申請の条件を満たしていれば受給できる支援金で、返済の必要はありません。
補助金も返済の必要がない支援金ですが、申請の条件を満たしても選考に通過しないと受給できないので、注意が必要です。
申請条件をご自身のサロンが満たしているかなどの詳細については確かめていただく必要がありますが、サロンの開業であればこちらが活用できる見込みがあります。
- キャリアアップ助成金
- 人材開発支援助成金
- 地域雇用開発助成金
- 両立支援等助成金
- 小規模事業者持続化補助金
自治体独自の助成金や補助金を出している場合もありますので、サロンを開業する場所の自治体のサイトもチェックするのをおすすめします。
内装を整える
サロンの中に設置するベッドやソファーや、施術に使用する消耗品を揃える必要があります。
このような備品は、プロが使用する商材の購入ができるショップでの購入がおすすめです。
サロンのコンセプトを考え、サロン内で雰囲気を統一し、お客様に快適なサロン空間をご提供できるようにしましょう。
サロンに来店するお客様は、サロンに非日常感を求めていることが多いので、生活感が出るような内装なNGです。
おすすめのマッサージベッドについては、以下の記事でも紹介しています。
集客を行う
サロンの集客には、以下のようなさまざまな集客方法があります。
- SNS集客
- チラシ
- ポスティング
- フリーペーパーへの掲載
- ブログで集客
- ネット広告
この中でも、手軽に集客するにはネット上のSNSが非常に有効なので、ぜひ駆使しましょう。
SNS
SNSは、場所や時間に関係なく、様々な人へ情報発信ができます。
お客様や、自分の店舗に興味をもった人とのコミュニケーションツールにもなります。
以下では、個人サロンにおすすめなSNSを2つご紹介します。
多くの個人サロンに使われている人気のSNSです。
無料で使える上に、写真による視覚的な宣伝ができ、ブログやホームページ代わりに使うお店も多いです。
ハッシュタグ機能や事業者向けのビジネス機能などもあり、集客効果も高いSNSとなっています。
LINE
LINE公式アカウントでは、メッセージ配信、ショップカード、クーポン機能など、店舗運営において嬉しい機能を豊富に備えています。
誰でも作成することができ、スマホアプリからアカウント作成・運営ができます。
開業届を提出する
個人でサロンを始める場合も、開業届を提出する必要があります。
開業届とは、個人で事業を開業したことを税務署に届け出る書類のことです。
開業届は、サロンを開業してから1ヶ月以内に提出しなけらばなりません。
開業届は、開業したら提出が必須となっていますが、提出しなかったからといって罰則があるわけではありません。
ですが、開業届を提出することで、サロンの銀行口座を開設できたり、税制の面で有利になる青色申告が可能になるなど、メリットがたくさんあります。
そのため、面倒でも開業届は提出することをおすすめします。
個人サロンを開業するメリット
以下では、個人サロンを開業するメリットについて解説します。
開業資金が安く抑えられる
個人ではなく大きな規模でサロンを始める場合、テナントを借りるのが一般的です。借りる場所にもよりますが、駅に近いなど立地の良い物件を選ぶと初期費用や家賃が相当かかってきます。
そのような物件は間取りが広いことも多く、看板作成や内装だけで300万円近く必要になるケースもあります。
一方で、個人サロンであれば、自宅の一部やマンションの一室で開業することもできるので、それほど大規模な費用はかかりません。
このように開業資金を安く抑えることができれば、浮いた経費を集客費用などに充てることもできます。
自分のペースに合わせて働ける
スタッフを雇ってサロンを始める場合、他のスタッフとのスケジュール調整などを行う必要があり、自分の都合を中心にして働くのは現実的に難しい面があります。
一方で、個人サロンであれば、家庭の事情など自分の都合を優先して仕事することができます。
もし、自宅の一部をサロンとして使用すれば、同居している家族の予定にも合わせやすく、副業として土日だけサロンをやるということも不可能ではありません。
個人サロンを開業・運営するのに役立つサービス
予約システム
予約システムアプリを導入することで、たくさんの予約情報を管理する手間を大きく減らすことができます。
予約をネットから受け付けることができるため、お客様との面倒なスケジュール調整を自動で行なってくれます。また、事前決済機能も付いているものもあるため、会計作業も効率化でき、事前に非常に便利です。
さらに、システムに蓄積された顧客情報を活用して売り上げアップの施策を打つことも可能です。
おすすめな予約システムについては、以下の記事で紹介しています。
レジ・会計ソフト
会計ソフトを導入することで、煩雑な会計業務を効率化したり、ミスの削減、サロンの経営状況を把握しやすくなるメリットがあります。
また、そのような業務の効率化によって、本業のサロン運営に専念できるメリットもあります。
会計業務を手作業で行うとなると、会計についての専門的な知識やスキルが必要になりますが、サロンワークを行いながら会計の知識やスキルを1から習得するのはかなり大変です。
会計ソフトを選ぶときは、費用対効果が見込めて、誰でも操作しやすく、さらにサポートが充実しているものがおすすめです。
以下の記事も参考にしてみてください。
物品購入サイト
ジモティー
ジモティーでは、椅子やソファー、家具などの大きな物品が不要になった人から、無料でもらうことができます。
中古品とはいえ、新品同様に綺麗な状態のままのものもあり、かなりお得にインテリア品を揃えることが可能です。
車を持っていなかったり、遠い場所にある場合でも、配送代行が利用できて便利です。
SEVEN BEAUTY(セブンビューティー)
こちらのショップでは、比較的安く商材を取り揃えることができます。
マッサージクリームやオイルなど、プロが使用する商材が充実しています。
清潔感のある商品やシンプルなデザインの商品も多く、様々な店舗のコンセプトに合わせることもできるはずです。
全国にあるショールームも用意されているので、実物を手に取って確かめてから、購入ですることもでき、安心して仕入れることができます。
ブログ・ホームページ作成サービス
お店のホームページを用意しておくことで、お客様はいつでもお店の情報を確認できるため、お客様からの信頼を獲得できます。
また、ホームページは掲載できる内容や文字数が制限される広告とは違い、制限なくサロン側でお客様に伝えたい内容を掲載することができます。
そのため、お店の魅力を存分に伝えることができたり、ブログとして活用してネットから集客することができるメリットもあります。
ブログで集客をする方法や、便利なホームページ作成サービスは以下の記事で紹介しています。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、近年人気な開業形態である個人サロンについて、開業に必要な準備を紹介しました。
簡単にまとめると、このようなポイントがあります。
- サロンの種類によっては美容所登録が必要
- 開業する物件によって開業費用は大きく変わる
- お金をかけずに集客するには、SNSの活用がおすすめ
今回紹介した開業までの流れを確認し、開業を成功させましょう。
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