美容室の予約システム比較12選!業態別の選び方や導入のコツもご紹介。

美容室の予約システム比較12選!業態別の選び方や導入のコツもご紹介。 おすすめ

美容室の経営において、「予約管理」は単なるスケジュール調整ではなく、売上と顧客満足度に直結する最重要業務ですよね。

多くのオーナー様が「電話対応に追われて施術に集中できない」「深夜や早朝の予約電話に対応しきれない」「ダブルブッキングのミスが怖い」といった悩みを抱えています。

さらに深刻なのは、大手集客サイト(ホットペッパービューティーなど)への「集客依存」と「高額な掲載料・手数料」の問題。

売上の多くが手数料で消えていく構造から脱却し、安定したリピーターを育てたいと願うのは、全てのサロンオーナー様の共通の想いではないでしょうか。

その強力な解決策が「自社予約システム」の導入です。

しかし、「どのシステムを選べばいいか分からない」「機能が多すぎて比較できない」「導入しても使われなかったらどうしよう」という新たな不安も生まれ、1人美容室(個人サロン)と複数スタッフが在籍するサロンとでは、必要な機能やコスト感が全く異なります。

この記事では、美容室に特化した予約システムの選び方と活用法を徹底的に解説します。

また業務効率化の先にある「お客様と向き合う時間」を取り戻すための一歩を踏み出せるはずです。

目次

なぜ今、美容室に「自社予約システム」が不可欠なのか?

なぜ今、美容室に「自社予約システム」が不可欠なのか?

美容室業界において、予約システムの導入は「あれば便利」という時代から、「なければ経営戦略が成り立たない」という時代へと急速に移行しています。

その背景には、単なる「予約の自動化」を超えた、二つの大きな経営課題が存在します。

大手集客サイトへの依存脱却と利益率改善

第一に、多くのサロンが依存しているホットペッパービューティー(HPB)などの大手集客サイトの問題です。

これらのプラットフォームは絶大な集客力を持つ一方で、高額な掲載料や成果報酬型の手数料が発生し続けます。

売上が上がれば上がるほど手数料負担も重くなり、「集客のために働いている」ような感覚に陥るオーナー様も少なくありません。

さらに深刻なのは、プラットフォーム側でクーポン競争が激化し、結果として「クーポン目当て」の新規顧客ばかりが集まり、リピートに繋りにくいという構造です。

自社予約システムを導入し、公式サイトやLINE、SNSからの直接予約(自社予約)を強化することは、この手数料地獄と価格競争から抜け出し、利益率を改善するための第一歩です。

自社予約であれば手数料はかからず、その分をお客様へのサービスやスタッフへ還元できます。

顧客データ活用によるリピーター育成の重要性

第二に、リピーター育成の戦略的ツールとしての役割です。

新規顧客の獲得コストは年々上昇しており、サロン経営を安定させるには、一度来店されたお客様にいかに再来店していただくか(リピート率の向上)が生命線です。

現代の予約システムは、単なる「予約台帳」ではありません。

お客様の来店履歴、施術内容、会話内容、好みなどを記録する「電子カルテ(顧客管理CRM)」機能を搭載しています。

このデータを活用し、「前回の施術から2ヶ月経ちますが、トリートメントはいかがですか?」といった最適なタイミングでのリマインド配信や、誕生月のお祝いメッセージを自動化できます。

電話や紙の台帳では不可能だった、お客様一人ひとりに寄り添ったきめ細やかなフォローが、システムによって実現できるのです。

これにより、お客様との関係性が深まり、失客率の低下とリピート率の向上に直結します。

業務効率化はあくまで導入の入口であり、その本質は「顧客との関係性をデジタルで強化し、サロンのファンを育てること」にあります。

美容室の予約システム選びで絶対に失敗しない「7つの軸」

美容室の予約システム選びで絶対に失敗しない「7つの軸」

美容室向けの予約システムは多種多様であり、自店の規模や目指す方向性を見誤って選定すると、「機能が多すぎて使いこなせない」「本当に欲しい機能がなかった」という失敗に繋がります。

特に美容室は「スタッフ指名」「メニューの複雑さ」「カルテ管理」といった独自の要求があるため、汎用的なシステムでは対応しきれないケースが多発します。

ここで紹介する「7つの選定軸」は、美容室オーナー様が最適なシステムを見抜くために不可欠な視点です。

1. 顧客管理(電子カルテ)機能は十分か

リピーター育成の核となるのが顧客管理機能です。

単に来店日や担当者を記録するだけでなく、施術内容、使用薬剤、アレルギー情報、会話のメモ、さらにはビフォーアフターの写真を紐づけて保存できる「電子カルテ」としての機能が必須です。

過去の履歴を瞬時に呼び出せることで、次回の提案がスムーズになり、お客様からの信頼感が格段に向上します。

また顧客管理機能が充実しているかは、予約機能そのものと同じくらい重要視すべきです。

システムによっては、お客様自身がマイページで過去の履歴を確認できるものもあり、顧客体験の向上にも繋がります。

2. POSレジ・決済システムとの連携

会計業務の効率化は、サロン運営において無視できないポイントです。

予約情報が自動でPOSレジに連携され、会計時にメニューや金額が自動反映されるシステムを選べば、入力ミスや締め作業の手間が劇的に削減されます。

また、事前決済(オンライン決済)機能があれば、お客様は来店時に支払いを気にする必要がなくなり、サロン側も無断キャンセル(ドタキャン)による売上損失リスクを大幅に軽減できます。

特に複数スタッフを抱えるサロンでは、POSレジ連携は必須の機能と言えるでしょう。

【無料あり】美容室おすすめPOSレジ6つ徹底比較!iPadでカルテ管理や予約機能も使えます

3. LINE連携と自動化のレベル

今やお客様とのコミュニケーションインフラであるLINEとの連携は、非常に強力な武器となります。

多くのシステムがLINE連携を謳っていますが、その「レベル」には大きな差があります。

単にLINE公式アカウントのメニューから予約ページに飛ぶだけなのか、それとも予約完了通知、前日のリマインド通知、施術後のサンクスDMまでを「自動」で送信できるのかは雲泥の差です。

お客様が最も目にするLINEに自動でメッセージが届けば、予約の失念を防ぎ、ドタキャン率を劇的に改善できます。

LINEで無料の予約システムを!設定方法と連携できるおすすめツール6選を徹底比較

自動リマインドとサンクスDMの重要性

特に重要なのが「自動リマインド」です。

お客様のうっかり忘れによるキャンセルは、サロンにとって大きな損失です。

電話や手動での確認作業はスタッフの負担になりますが、システムが自動で前日や当日にLINEで通知してくれれば、その手間はゼロになります。

また、施術後のサンクスDMは、お客様の満足度が高いうちに口コミ投稿を依頼したり、次回のホームケアアドバイスを送ったりする絶好の機会であり、リピート率向上に直結します。

4. 集客サイト(HPBなど)との連携機能

自社予約システムを導入するからといって、すぐに大手集客サイト(HPB)をゼロにするのは現実的ではありません。

理想的なのは、HPBの集客力を活用しつつ、徐々に自社予約の比率を高めていく「併用戦略」です。

そのためには、HPBや他の集客サイトの予約情報を自動で取り込み、自社システムの予約台帳に一元管理できる「予約連携機能(サイトコントローラー)」が非常に重要です。

この機能がないと、予約のダブルブッキングが発生し、かえって管理が煩雑になってしまいます。

5. 導入・運用コストと費用対効果

予約システムには、完全無料のものから月額数万円のものまで幅広く存在します。

無料システムは魅力的ですが、「機能制限が多い」「顧客データの上限がある」「広告が表示される」といったデメリットも存在します。

月額費用がかかるシステムは、そのコストを上回る「業務効率化(電話対応時間の削減)」「集客コストの削減(HPB手数料の削減)」「リピート率向上による売上アップ」が見込めるかをシビアに判断する必要があります。

特に1人美容室や個人サロンでは、固定費は最小限に抑えたいはずです。

freee予約(旧tol)」のように無料から始められるスマホ特化型システムもあれば、月額数万円の高度なPOS連携システムもあります。

高機能な予約システムと、コストパフォーマンスに優れた無料の予約システム。どちらがあなたのビジネスに最適か、両方の記事で比較してみてください。

6. スタッフ指名・シフト管理機能(複数スタッフの場合)

1人美容室であれば不要ですが、複数スタッフが在籍するサロンでは必須の機能です。

お客様が予約時に担当スタイリストを指名できる機能はもちろん、スタイリストごとに出勤日や休暇を登録できるシフト管理機能、さらにはスタイリストごとに対応可能なメニュー(例:トップスタイリストのみが対応できるメニュー)を設定できる機能が必要です。

自店が1人運営なのか、複数スタッフを抱えるのかで、選ぶべきシステムは根本的に変わります。

サロン予約システム15選を徹底比較!業態別&失敗しない選び方もご紹介。

7. サポート体制の充実度

高機能なシステムほど、導入初期の設定が複雑になりがちです。

メニュー設定、スタッフ登録、LINE連携など、導入時につまずいてしまっては元も子もありません。

「電話やチャットで気軽に質問できるか」「初期設定を代行してくれるサービスがあるか」「オンラインマニュアルは充実しているか」など、サポート体制の手厚さも重要な選定基準となります。

特にITが苦手なオーナー様は、サポート体制を重視することをおすすめします。

【2025年最新】美容室におすすめの予約システム徹底比較12選

ここからは、前述した「7つの軸」に基づき、美容室の経営スタイル別に厳選した予約システムを紹介します。

あなたのサロンが「個人経営か、中規模か」「シンプルさ重視か、多機能性重視か」を考えながらご覧ください。

【個人・1人美容室向け】低コスト・シンプル重視のおすすめ5選

フリーランスや1人美容室オーナー様にとって、予約システムは複雑な機能よりも「低コスト」「シンプルさ」「スマホ完結」が最重要です。

高額な月額費用は固定費を圧迫し、複雑な設定はかえって時間を奪います。

ここでは、まさに1人美容室のために設計されたかのような、かゆいところに手が届くシステムを厳選しました。

サービス名freee予約(旧tol)STORES 予約RESERVALiMESquare 予約
イメージfreee予約STORES予約RESERVALiMESquare予約
月額費用0円~0円~0円~0円~0円~
無料プランありありありありあり
特徴個人/スマホアプリ完結 / プライベートサロン対応無料プランからLINE連携可 / 機能豊富無料プランから指名予約可美容師開発 / 電子カルテ機能が超高機能決済システムと完全連携 / 無料で高機能

1. freee予約(旧tol)

freee予約(旧tol)

freee予約(旧tol)は、スマホやタブレットの専用アプリで全ての管理が完結する、個人・スモールビジネスに特化した予約システムです。

最大の強みは、パソコンが不要で、ITが苦手なオーナー様でも直感的に予約サイトを開設・運営できる点にあります。

無料のStarterプランでも予約管理、顧客台帳、事前決済(手数料別途)まで対応。

月額3,980円(年払い有)のBusinessプランでは、オプションメニュー(例:+ヘッドスパ)、オリジナルメールテンプレート、独自ロゴ設定など、個人サロンの「こだわり」を実現する機能が解放されます。

住所を途中まで表示し、残りを予約者のみに伝える設定も可能なため、プライベートサロンにも最適です。

「1人美容室」のオーナー様にとって、最も手軽で強力なパートナーとなるシステムです。

  • 強み: 事業者側の管理がスマホ/タブレットアプリ専用、無料から使える低コスト、圧倒的な操作のシンプルさ、プライベートサロン対応

2. STORES予約

STORES 予約

STORES 予約は、無料プランからでも高機能な予約管理が可能なシステムです。

特に魅力的なのは、LINE連携機能がフリープランから利用できる点です(通知数制限あり)。

お客様はLINEから手軽に予約でき、サロン側も管理が容易になります。

顧客管理機能も充実しており、来店回数や最終来店日での絞り込み検索が可能。

1人美容室でありながら、将来的にはスタッフを増やす可能性も視野に入れている、または顧客分析にも少し力を入れたいというオーナー様に適しています。

  • 推奨業態: 1人~小規模サロン、LINE連携を無料で使いたいサロン
  • 強み: 無料プランでのLINE連携、豊富な機能、将来的な拡張性

引用:STORES予約

3. RESERVA

RESERVA

RESERVAは、350以上の業種に対応する国内最大級の予約システムであり、美容室向けの機能も非常に充実しています。

無料プランから利用可能で、指名予約機能や詳細なメニュー設定にも対応しています。

RESERVAの強みは、その圧倒的な実績と信頼性、そして機能の網羅性です。

無料プランでは機能制限もありますが、まずは無料で試してみて、必要に応じて有料プランにアップグレードするという柔軟な使い方が可能です。

1人美容室でも、細かな予約ルールを設定したい場合に頼りになります。

  • 推奨業態: 1人美容室、複雑なメニュー設定が必要なサロン、実績重視のサロン
  • 強み: 圧倒的な導入実績、無料プランからの指名予約対応、機能の網羅性

引用:RESERVA

4. LiME(ライム)

LiME

LiMEは、「美容師が美容師のために作った」と謳う、現場のニーズに徹底的に寄り添ったサロン管理アプリです。

予約管理はもちろんのこと、その真価は「電子カルテ」と「顧客管理」にあります。

施術写真や手書きメモ、会話内容までをスマホで一元管理でき、お客様の情報を完璧に把握できます。

予約システムというよりは、顧客管理アプリに予約機能がついた、という方が近いかもしれません。

顧客管理を徹底的に強化したい1人美容室にとって、これ以上ないパートナーとなるでしょう。

  • 推奨業態: 1人美容室、顧客カルテと情報共有を最重要視するサロン
  • 強み: 現場目線の高機能な電子カルテ、スマホ完結の顧客管理

引用:LiME

5. Square予約

Square予約

Squareは、世界的に有名な決済サービスですが、その「Square 予約」機能が1人美容室に非常に強力です。

無料プランでも予約サイト作成、顧客管理、リマインダーメール送信、在庫管理(物販)まで対応しています。

最大の強みは、同社の決済端末(Squareリーダー)と連携し、予約から会計までが一気通貫で完了すること。

キャッシュレス決済の導入も同時に考えているオーナー様にとって、決済手数料のみで予約も顧客管理も実現できる、非常にコストパフォーマンスの高い選択肢です。

  • 推奨業態: 1人美容室、キャッシュレス決済と予約管理を同時に導入したいサロン
  • 強み: 決済システムとのシームレスな連携、無料プランでも高機能、導入の手軽さ

引用:Square予約

【中規模サロン・多機能重視】おすすめ4選

複数スタッフが在籍し、POSレジ連携や高度なシフト管理、本格的なCRM(顧客育成)を求めるサロンには、投資する価値のある高機能システムが必要です。

業務効率化と売上最大化を両立させる、信頼性の高いシステムを厳選しました。

サービス名BionlyかんざしKaruteKunワンモアハンド
イメージBionly(ビオンリー)かんざしKarutekunワンモアハンド
月額費用要問合せ要問合せ要問合せ9,800円~
無料プランなしなしなしなし (体験あり)
特徴POSレジ一体型 / 高機能電子カルテ / 経営分析サイトコントローラー特化 / HPB連携に強みLINEリピート特化 / ステップ配信 / 自動化失客防止の分析機能 / ステップメール

6. Bionly(ビオンリー)

Bionly(ビオンリー)

Bionlyは、美容室・サロン運営に必要な機能がすべて詰まったオールインワンシステムです。

スタッフ指名・シフト管理はもちろん、予約管理、POSレジ、電子カルテ、在庫管理、売上分析、さらには給与計算までをカバーします。

特に電子カルテ機能が秀逸で、過去の履歴や写真を見ながらお客様とカウンセリングが可能です。

freee予約(旧tol)のようなシンプルさとは対極にあり、サロン全体の経営管理をデジタル化したい中規模サロンに最適です。

  • 推奨業態: 複数スタッフが在籍する中規模サロン、POSレジと電子カルTEを最重要視するサロン
  • 強み: オールインワンの網羅性、高機能な電子カルテ、POSレジ・スタッフ管理連携

引用:Bionly

7. かんざし

かんざし

「かんざし」は、大手集客サイト(HPBなど)との連携機能(サイトコントローラー)に特化した予約管理システムです。

複数の集客サイトからの予約を自動で取り込み、自社システムの予約台帳に一元管理することで、ダブルブッキングを100%防ぎます。

HPBへの依存度が高く、予約経路が分散して管理に困っているサロンにとって、まさに救世主となるシステムです。

自社予約システムというよりは、既存の予約経路を整理・効率化するための「司令Top」としての役割が強いです。

  • 推奨業態: 複数スタッフが在籍するサロン、HPBなど複数の集客サイトを利用しているサロン
  • 強み: 強力なサイトコントローラー機能、ダブルブッキングの完全防止

引用:かんざし

8. KaruteKun(カルテくん)

KaruteKun

KaruteKunは、LINE連携を軸にした顧客管理・予約システムです。

お客様はLINEから予約できるだけでなく、来店後のサンクスDM、口コミ依頼、ステップ配信(来店後の日数に応じた自動メッセージ)など、リピーター育成のためのアプローチが高度に自動化されます。

「予約を取る」だけでなく、「予約を育てる」ことに特化しており、LINEを使ったCRMを本格的に行いたいサロンに最適です。

顧客管理とマーケティングを強化したい中規模サロンにおすすめです。

  • 推奨業態: 中規模サロン、LINEを使ったリピーター育成(CRM)を本格化したいサロン
  • 強み: 高度なLINEステップ配信、マーケティング機能の自動化

引用:KaruteKun

9. ワンモアハンド (OneMoreHand)

ワンモアハンドは、美容室・サロンの「リピート率向上」に徹底的にフォーカスしたシステムです。

予約機能に加え、電子カルテ、POSレジ連携、売上分析機能を備え、特に「失客防止」のための分析機能が優れています。

最終来店日から一定期間が経過したお客様を自動で抽出し、再来店を促すクーポンをLINEやSMSで自動送信(ステップメール)できます。

なぜ失客したのかをデータで分析し、先手を打って対策したいと考える、経営分析に力を入れたいオーナー様に最適です。

月額9,800円(税別)~で、初期費用無料キャンペーンが実施されている場合があります。

  • 推奨業態: 中規模サロン、データ分析と失客防止に力を入れたいサロン
  • 強み: 高度な売上・顧客分析機能、自動化された失客防止アプローチ

引用:ワンモアハンド

【LINE連携特化】お客様との接点を最大化する3選

LINEからの予約を最重要視し、お客様とのコミュニケーションをLINEで完結させたいサロン向けの特化型システムです。

サービス名LinyeReserveRE:RE
イメージLinyeReserverere
月額費用要問合せ要問合せ9,800円(税込)
無料プランなしなしなし
特徴高度なLINEマーケティング / 機能拡張特化中規模サロン向け / 機能バランス◎ / LINE予約導線個人サロン向けLINE完結 / ワンプラン

10. Liny

Liny

Linyは、LINE公式アカウントの機能を最大限まで拡張するマーケティングツールです。

予約システムそのものというよりは、LINEを通じた顧客管理とマーケティングの自動化ツールであり、その機能の一部として予約受付が可能です。

お客様の属性(年齢、性別、前前回店日など)に応じて、配信メッセージを自動で変更するなど、高度なセグメント配信が得意です。

LINEマーケティングのプロフェッショナルを目指すサロン向けです。

  • 推奨業態: LINEをマーケティングの主軸に据えるサロン
  • 強み: 圧倒的に高度なセグメント配信、マーケティングの自動化

引用:Liny

11. eReserve(イーリザーブ)

eReserve

eReserveは、LINE連携に強みを持ちながら、美容室業界の複雑な要求(スタッフ指名、複数メニューの組み合わせ、POS連携)にも柔軟に対応できるシステムです。

LINEからの予約導線が非常にスムーズで、お客様の離脱率が低いのが特徴です。機能のバランスが良く、中規模サロンがLINE連携を強化する際の有力な選択肢となります。

  • 推奨業態: 中規模サロン、LINE連携と既存の複雑な予約ルールを両立させたいサロン
  • 強み: スムーズなLINE予約導線、美容室特有の要件への柔軟な対応

引用:eReserve

12. RE:RE

rere

RE:REもまた、LINE連携に特化したサロン向けシステムです。スマホ一つで予約、決済、電子カルテ、集客までを管理できます。

ワンプランのシンプルな料金体系(月額9,800円・税込)で、プランに悩む必要がないのが魅力です。

LINE上で完結する手軽さと高機能な顧客管理を両立させたい、特に個人~小規模サロンにおすすめのシステムです。

  • 推奨業態: 個人~小規模サロン、シンプルな料金体系でLINE連携を重視するサロン
  • 強み: LINE連携特化、スマホ完結の操作性、ワンプランの分かりやすさ

引用:RE:RE

ホットペッパー(HPB)依存から脱却する「予約システム」活用戦略

「自社予約システムを導入したのに、結局ホットペッパー(HPB)からの予約ばかりで手数料が減らない」という悩みは、導入後に多くのサロンが直面する最大の壁です。

予約システムは、導入して終わりではありません。

HPBの集客力を利用しつつ、いかに賢く「自社予約(公式サイトやLINE)」へお客様を誘導し、利益率の高い経営体質に変えていくか、という「戦略」こそが最も重要です。

HPBと自社予約システムを「併用」するメリット

HPBを即座に解約するのは、新規顧客の流入を止めてしまうリスクがあります。

最適な戦略は「併用」です。

HPBは「新規顧客との出会いの場」と割り切り、高額な掲載プランから最も安価なプランに変更することを検討します。

そして、一度HPB経由で来店されたお客様を、次回の予約からは確実に「自社予約」へ誘導するのです。

この導線が確立できれば、HPBへの手数料は最小限に抑えつつ、リピーターはすべて手数料ゼロの自社予約で獲得するという、理想的なサイクルが生まれます。

HPBの予約と自社予約を自動で一元管理できる「サイトコントローラー機能」は、この併用戦略を成功させるために不可欠な機能です。

美容室の集客方法11選!ゼロから始めるWeb戦略で予約が埋まる仕組み作り

自社予約(公式サイト・LINE)へ誘導する具体的なテクニック

お客様は、より簡単でメリットのある方法で予約をします。

HPBよりも「お得」で「簡単」に予約できると認識させることが鍵です。

最も強力なのは、自社予約システムと連携した「LINE公式アカウント」への登録を促すことです。

来店時の会計の際や、カウンセリング中に、「次回からLINEで簡単に予約が取れますし、LINE限定のシークレットクーポンやお得な情報も配信されます」と一言添えて、QRコードで登録を促します。

お客様にとって、使い慣れたLINEで予約できる手軽さは、わざわざHPBのアプリを開く手間よりも魅力的です。

さらに、施術後のサンクスDMをLINEで送り、そこに自社予約システムのURLを記載しておくことも非常に効果的です。

LINE公式アカウントとは?開設方法や使い方、料金について紹介

料金差(自社予約は割引)をつけるべきか?

お客様への誘導策として、HPB経由の料金よりも、自社予約(LINE・公式サイト)の料金をわずかに安く設定する、あるいは自社予約限定のトリートメントサービスなどを付加する戦略も有効です。

HPBに支払う手数料分を、お客様に還元する形です。

これは「自社予約を選んだ方がお得」という明確な動機付けになります。

ただし、HPBの規約では、他サイトでの価格差を厳しく制限している場合があるため、直接的な割引が難しい場合は、「自社予約限定の特典(例:炭酸泉サービス、次回使えるポイント付与)」といった形でメリットを提示するのが賢明です。

予約システム導入で失敗する美容室の共通点

最新の予約システムを導入したにもかかわらず、期待した効果が得られないサロンには、いくつかの共通した失敗パターンがあります。

高額な投資を無駄にしないためにも、これらの落とし穴を事前に理解しておくことが重要です。

機能が多すぎて使いこなせない(オーバースペック)

最も多い失敗が、自店の規模やリソースに対して高機能すぎるシステムを選んでしまう「オーバースペック」です。

特に1人美容室や小規模サロンで、月額数万円もする多機能システムを導入したものの、結局使うのは基本的な予約管理機能だけ、というケースは後を絶ちません。

複雑な分析機能やマーケティング機能は、それを使いこなすための知識と時間があって初めて価値を生みます。

まずは自店にとって「絶対に譲れない機能」を明確にし、身の丈に合ったシンプルなシステムから始める勇気も必要です。

スタッフへの教育・周知が不足している

複数スタッフが在籍するサロンでは、システム導入の成否は「スタッフ全員が使いこなせるか」にかかっています。

オーナーだけが熱心でも、スタッフが使い方を理解していなかったり、従来の電話や紙台帳での管理に固執したりしては、システムは機能しません。

なぜこのシステムを導入するのか(目的の共有)、具体的な操作方法(マニュアル整備)、そしてお客様へどう案内するか(トークスクリプトの共有)までを徹底し、サロン全体で取り組む体制が必要です。

導入時の初期設定だけでなく、スタッフ向けの研修サポートが手厚いシステムを選ぶことも一つの解決策です。

お客様への告知が足りず、電話予約が減らない

システムを導入しても、お客様がその存在を知らなければ予約は入らず、結局電話対応に追われる日々は変わりません。

導入したら、「あらゆる接点」でお客様に告知し続ける必要があります。

店内でのPOP掲示、会計時の口頭での案内、公式サイトやSNSでの告知はもちろん、既存のお客様にはLINEやメールで「新しい予約システムが始まりました」と一斉に通知すべきです。

特に電話予約をくださったお客様には、「ありがとうございます。

次回からはLINE(またはWEB)で24時間ご予約可能になりましたので、よろしければこちらからどうぞ」と、丁寧に自社予約へ誘導する地道な努力が、将来の業務効率化に繋がります。

美容室の予約システム導入に関するQ&A

最後に、美容室オーナー様からよく寄せられる、予約システム導入に関する疑問や不安について、Q&A形式でお答えします。

Q. 無料の予約システムでも本当に大丈夫?

A. はい、特に「1人美容室」や「個人サロン」であれば、無料の予約システムでも十分機能します。

現代の無料システム(例:freee予約(旧tol), STORES 予約, Square 予約など)は、基本的な予約管理、顧客管理、さらには事前決済機能(手数料は発生)まで備えているものが多くあります。

ただし、無料プランの多くは「月間予約件数の上限」「顧客登録数の上限」「LINE連携の制限」などが設けられています。

まずは無料プランでスタートし、サロンの成長や予約数の増加に合わせて、必要な機能が解放される有料プランへ移行するのが最も賢明なステップです。

最初から高額なシステムを契約する必要はありません。

Q. 導入までにかかる期間はどのくらい?

A. 選ぶシステムや設定の複雑さによって大きく異なります。

freee予約(旧tol)やSquare予約のようなシンプルなスマホアプリ完結型のシステムであれば、アカウント登録からメニュー設定、予約ページの公開まで、最短で即日~1日程度で完了することも可能です。

一方で、BionlyのようなPOSレジ連携や高度な電子カルテ機能を含むオールインワンシステムの場合は、メニューの詳細設定、既存の顧客データの移行、スタッフ研修などが必要となり、導入・稼働までに1ヶ月程度かかる場合もあります。

重要なのは、導入時にしっかりと設定サポート(電話、オンライン、訪問など)を受けられるシステムを選ぶことです。

Q. 複数スタッフで使えますか? スタッフ指名予約は?

A. システムによって全く異なります。これが価格と機能の最大の分岐点の一つです。

  • freee予約(旧tol)のような個人特化型: 1人美容室や、アシスタントがオーナーの予約を補助的に管理する、といった使い方に向いています。
  • BionlyやRESERVAのような多機能型: スタッフごとのアカウント発行、指名予約、個別シフト管理、歩合計算連携などが可能です。複数スタッフが在籍し、指名予約が売上の中心であるサロンは、これらの機能が必須となります。

Q. お客様は本当に使ってくれる?電話予約はなくならない?

A. お客様は「より簡単な方法」を選ぶため、導入後の「誘導」がすべてです。

最初は電話予約が減らないかもしれませんが、心配ありません。

電話で予約を受けた際、必ず「次回からはLINEやWEBで24時間予約できますよ」と伝え、LINEの登録を促すのです。

また、高齢のお客様など、どうしても電話が良いという層は一定数残ります。

予約システムは「電話対応をゼロにする」ものではなく、「電話対応を最小限にし、予約の取りこぼしを防ぐ」ものだと考えましょう。

LINEやWEBでの予約が主流になれば、電話は「システムが苦手な常連様」や「緊急の問い合わせ」専用となり、スタッフの心理的・時間的負担は劇的に軽減されます。

まとめ・予約システムは「守り」ではなく「攻め」の経営ツール

まとめ・予約システムは「守り」ではなく「攻め」の経営ツール

美容室にとって、予約システムの導入は、単なる「電話対応の削減」や「ダブルブッキングの防止」といった「守り」の業務効率化ツールではありません。

それは、高額な集客手数料を支払い続ける「依存経営」から脱却し、お客様との関係性を深め、リピーターという名の「資産」を育てるための、最も重要な「攻め」の経営戦略ツールです。

大手集客サイト(HPB)は、新規顧客との「出会いの場」として優秀ですが、そこで出会ったお客様を「あなたのお店のファン」として育て、生涯顧客にしていくのは、HPBの役割ではなく、サロン自身の力です。

その顧客育成プロセスをデジタルで強力にサポートするのが、顧客管理(電子カルテ)機能と自動マーケティング機能を備えた現代の予約システムです。

この記事で紹介した「7つの選定軸」を参考に、まずはあなたのサロンの規模(1人か、複数か)と、最も解決したい課題(効率化か、集客か、顧客管理か)を明確にしてください。

そして、無料プランや低コストのシステムから無理のない範囲で、まずはご利用いただければと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました