スモールビジネスが予約システムを導入する際の現状について、真剣に考えてみました。[※8000文字]

ノウハウ

予約を受ける人にとっても、サービスを提供する人にとっても、メリットが大きい予約システム。すでに、美容院や飲食店などを中心に広く導入されています。

しかし、まだまだ正直チェーン店や複数スタッフがいる店舗にしか導入が進んでおらず、個人事業主や、スモールチームの方々には導入がそれほど進んでいないのが現状です。

すでに予約者にとっては、簡単でいつでも予約ができる、ネット予約が一般的になっています。サービス提供者にとっても、スケジュール確認や残席確認など、面倒なことを効率化してくれる予約システムは、双方にメリットのあるシステムと言えます。

双方にメリットがある一方、スモールビジネスを営む方々にとって、導入検討する際に心配なのが、実際にかかる料金や、自分のビジネスあった予約システムを選ぶことができるのかといった点ではないでしょうか。

tolは、アプリで誰でも簡単に使える予約システムです。
特にスモールビジネスの方々を中心にご利用いただいているため、そういった課題と向き合ってサービス運営・開発を続けています。トルについて詳しく知りたい方は、以下のサービスページや、はじめましての記事をご覧ください。

▼tolサービスページ

tol-app.jp

▼tolのはじめましての記事

そんなスモールビジネスの方々向けに、今回以下の5点をまとめてみました。今後の皆様の参考になれば幸いです。

  1. そもそも予約システムとはどういうもの?
  2. 予約システム導入のメリットってなに?
  3. スモールビジネスが予約システムを導入検討する際に、ぶつかる壁ってなに?
  4. スモールビジネスが予約システムを導入する際に、どんな点を確認した方がいいの?
  5. (見落としがち?)予約システムに合わせたビジネス設計の重要性とは?

あまり難しい言葉は使わず、誰にでもわかるように書いておりますので、少し文章が冗長でしたら、申し訳ございません。結果的に8,000文字を超えてしまい、8,000文字と銘打たせていただきました。🙇‍♂️

参考になった点や、共感する点があれば、スキやシェアをしていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

▼そもそも予約システムとはどういうもの?

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美容院や飲食店の予約を、電話や店頭ではなく、ネットから行ったことがある方も多いと思います。そのネット予約の裏側では、今回お話しする予約システムが動いています。

有名なものでは、「Hot pepper Beauty」(美容・サロン)や「食べログ」(料理)、「じゃらん」(旅行)などがあります。

これらは、事業主に変わり集客を手伝ってくれる広告メディア的な役割と、実際に予約に関わる業務を効率してくれる予約システム的な役割を両方担っています。

その分利用料は、やや高額と感じる方もいらっしゃり、さらにはメディアとしての審査などもある為、スモールビジネスにとってはややハードルが高いかもしれません。今回は、純粋な予約システム的な役割についてのみ書かせてさせていただきます。

予約システムとは大まかに言うと、以下のことが効率的に行えるサービスです。

  1. 予約可能な日程やサービスを登録することで、オンライン上に予約用の窓口を作ることができる。(※大体のシステムが予約用WEBページを作ってくれます)
  2. 予約の受付後に、効率的に予約者管理や、予約者連絡をすることができ、しっかりサービス提供当日までサポートすることができる。
  3. サービス提供後にフォローし、再来店などを促すことができる。

この3つを軸に、更に決済を代行してくれる機能があったり、集客を助けてれるメディア機能が付いていたりします。

一連の流れを矢印で表現すると以下のような形になります。

これを、全てDMやメールで行おうと思うと、正直あまり気の進む作業でありません。。この時間を省けたら、もっとサービスの質向上に集中できるのに!と思う方も多いと思います。

その効率化を実現するのが予約システムです。

▼予約システム導入のメリットってなに?

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上記で説明したような便利な機能によって、自分自身で行うとかなりの手間がかかってしまう作業を、効率的に、かつミスが少なく行えるのが予約システムです。次に、より具体的なメリットをご紹介します。

メリット1:お客様が予約をしやすい

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まずメリットとして大きいのが、サービス提供者側ではなく、予約者にとってのメリットです。

当然ですが、予約システムを用いたネット予約なら、電話をしたり、店頭まで行く時間や手間がありません。営業時間を気にする必要や、電話に出てもらえないかもといった心配をする必要もありません。

24時間365日予約受付可能になります。

スマホやパソコンから、通勤の時間や、お家での少し手が空いている時間に、簡単かつ短時間で予約が可能です。

ある調査によると、電話予約は朝10時をピークに午後7時頃までに行われるのに対して、ネット予約のピークは夜10時と言われています。

そのため、特に施術時間中や営業時間が終わった夜中などで、電話対応できない時間帯の予約需要を取り込むことが出来ます。ネット予約という選択肢を持っておくだけで、予約件数を増やすことに繋がる可能性があります。

メリット2:予約の受付や管理の手間が省ける

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予約の受付方法には、電話や店頭での予約・メールでの予約・近年増えているSNSのダイレクトメッセージによる予約などが存在します。

電話では常に電話に出れるスタッフを配置しておく必要があったり、個人事業主の方ですと、そもそも施術中に電話に出れなかったりします。

メールやダイレクトメッセージだと、予約を確定するまでにお客様とスケジュールのやりとりを数回行う必要があり、実際に予約が確定するまでの時間を必要とします。

さらに予約件数が増えてくると、更にその手間が増え、スケジュールの確認漏れなどでうっかりダブルブッキングをしてしまう可能性もあります。

予約システムならそういった作業を効率的に、かつミスなく可能です。

ネット上で予約を自動で受付処理してくれたり、システムによっては予約確定の確認メールや、予約のリマインドメールを自動で送り、お客様のドタキャンや、予約忘れを防いでくれたりします。

メリット3:スケジュール調整が簡単

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自分で予約受付可能な日時や、定員数を登録すれば、予約システムが自動でお客様から来た予約を受付してくれます。

定員数を超えた場合に自動で受付終了してくれたり、承認制の予約にも対応している予約システムもあります。

ダブルブッキングを防ぐことができ、さらに予約が来るたびにスケジュールを確認し調整するといった必要がないため、予約日程の調整に多くの時間を使っている方には非常にメリットを感じやすいかもしれません。

メリット4:支払いや売上管理を効率化

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近年では多くの予約システムに、予約時に事前決済ができる機能があります。

お客様にとっては、サービス提供時に会計のやりとりをしなくて済むといったメリットがありますが、サービス提供者にとっても以下のようなメリットがあります。

・予約キャンセルを減らせる

・集金や会計などが簡単で、しかも後からの確認も楽チン

・お釣りを準備する必要などがない

そのため、毎回集金する手間やを感じている方や、売上管理に煩わしさを感じている方には、メリットを感じやすいでしょう。

▼スモールビジネスが予約システムを導入検討する際に、ぶつかる壁ってなに?

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便利なことだらけに見える予約システムですが、スモールビジネスを営んでいる方々が実際に導入検討する際に悩まれることは多くあります。

その中でも代表的なものをご紹介させていただき、その背景を少しご説明させていただきます。

壁その1:利用料がかかる

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世の中に存在する様々な予約システムのほとんどが、利用料が発生します。

安い利用料で使おうと思っても、受付ができる予約数に上限が設けられていたり、便利な機能の一部は使えなかったりするのが一般的です。

結局不便なく予約システムを使おうとすると、月額で数千円~3万円。年額にして30万円以上になる場合も珍しくありません。

さらには年間契約のシステムも多い為、一度契約して期待していたものと違ったからやめる。といったことが現実的に困難なケースも存在します。

予約システムの運営会社も、ビジネスとして予約システムを運営しているため、メリットの対価としてお金をいただくのは当然と言えます。それは全く否定しません。

基本的には予約システムの多くは、複数スタッフの方がいらっしゃるような店舗系の法人や、中規模以上のチェーン店舗を想定した、機能と価格設定になっています

しかし、個人事業主やスモールチームでは、月額数千円以上のシステムを使うことへの心理的抵抗や、システム利用した時のメリットを本当に感じられるか…といった不安は非常に大きいのではないでしょうか。

もう少し不要な機能を削っても、価格を抑えて欲しい。。と思い、導入への一歩が踏み出せない。という方が非常に多いのが現状です。

壁その2:パソコンがないと利用できない

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前述の通り、予約システムは想定される利用シーン(一定規模以上の店舗運営・チェーン店舗運営)から、パソコンからでないと利用ができない設計となっていることが一般的です。パソコンを持っていない方や、パソコン作業をする時間的な余裕のない方には非常に不便な点です。

予約の確認や自身のサービスの確認をする時にも、わざわざパソコンを開いて確認しなくてはならず、パソコンを利用することに不慣れな方ですと、簡単にすぐに確認ができないこともあります。

スマホで使える!となっている予約システムもありますが、正直スマホで使える予約システムは、私たちが調べる限りですが相当少ないです。

基本はPCを想定されており、スマホでも一応使える(ユーザーインターフェイス・デザインは最適化されていない)というものばかりです。

予約システムは日常的に使うものなので、ユーザーインターフェイス・デザインがスマホ最適化されていないと、すぐに使うことが嫌になってしまいます。

特にインスタや、ツイッターなどのサクサク動くアプリに慣れた方ですと、スマホのWEBページで管理する予約システムでは、操作する時の読み込みの遅さや慣れない挙動で、少しストレスを感じるかも知れません。

その為、本当に予約システムで業務を効率化したい!と思う場合、パソコンの利用は避けても通れないのが、予約システムの現状です。

壁その3:そもそも自分に合った予約システムを選べない

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美容院や飲食店の店舗であれば、それに対応する予約システムが世の中に多くあり、比較もしやすい為、自分に合った予約システムが選びやすいかもしれません。

しかし近年では、各業界である程度お客様がついてくると、独立されたり個人事業主になったりする方々が非常に増えています。それは以下のような環境の変化によるものだと思います。

・独立するために必要な情報がインターネットに多く出回るようになった。

・個人でもSNSなどを通じて、スキルと発信力があれば十分な集客ができる  ようになった。

・世間の個人事業主・フリーランスに対する理解が広まった。

・スキルシェアや、CtoCが一般的になってきた

特に、ヨガやフィットネスを中心としたインストラクター業界や、美容室やネイルなどの美容・サロン業界、そしてマッサージや整体などのリフレ業界などは、どんどん独立される方が増えています。

しかし、前述の通り、多くの予約システムでは、一定規模以上の店舗運営・チェーン店舗運営を想定した機能と価格設定になっています。

機能の比較表も、個人事業主を対象とした比較表ではありません。

そのため、よほど売上の多い方でないと、スモールビジネスの方々が前向きに導入を検討できないかもしれません。

そうした背景から、スモールチームでお仕事をされている方々にとっては、料金面でもデザイン面でも、結局自分のような人には予約システムは合わなかったのか、、という結論になってしまい、予約システム導入を見送ってしまう方も多くいらっしゃいます。

▼スモールビジネスが予約システムを導入する際に、どんな点を確認した方がいいの?

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自身のビジネスに最適な予約システムを選ぶときの観点は、必要十分な機能・価格・実際の使いやすさが、ちょうど良いバランスで提供されているかという点に尽きると考えています。

上記のことを確認するために、具体的にどんな点を確認した方が良いのかををいくつかご紹介します。

確認点1:必要な機能はついているか?

当たり前ですが、自身が予約システムに求めたい機能がついているかを確認することが望ましいです。

その為には、まず自身のビジネスの流れ(※以下ワークフロー)と、それぞれの業務にどれだけの手間(時間と精神的な負荷)がかかっているのかを整理することが重要です。

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ワークフローと手間を整理する中で、必然と予約システムに効率的に捌いて欲しい部分が出てくるかと思います。そこが必要な機能だと言えます。

実際に予約システムを通して効率的にビジネスを回していらっしゃる方々の大半は、全ての業務を予約システムに任せるとは考えずに、システムを活用することをいい意味で軽く考えている方々です。

※もちろん、私ども予約システム運営者は、なるべく広い範囲の業務を効率化したいと考えています。

いろいろと実際のお仕事の状況をお聞きしていると、予約の日程調整や予約リマインド連絡、最近ですとオンラインレッスン用のZOOM参加URLの送付などに割く手間の負荷が高いようです。

そうした、自分が本当に効率化したいと考えている業務を効率化できる機能が備わっているかどうかを確認することが非常に大切です。

確認点2:むしろ無駄な機能が色々ついていないか?

この判断は少し難しい確認点ですが、いらない機能が色々と付いていても、結局使わなかったり邪魔になったりして、かえって便利さが軽減してしまうこともあります。

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予約システムは日常的に使うものなので、無駄な機能だらけの管理画面ですと、使いずらく、使うことが億劫になってしまいます。

基本的には、機能は価格に転嫁されていますので、そうした状況が続くこともあまり望ましい状況であるとは言えません。

具体的に言うと実は以下の様な場合に、こうした機能は、スモールビジネス不要な方が多くいらっしゃいます。※勿論、必要な方はいっらしゃいます。

  • 予約希望者が溢れることが少ないのに、キャンセル待ち機能がついている
  • 自分一人でサービス提供をしているのに、スタッフ指名機能がついている
  • あまりGoogleの検索結果上位に乗る必要がないのに、SEO対策を打ち出している

いらない機能かどうかは、ビジネスの大きさやフェーズによって変わってくる為判断が難しいですが、無駄な機能が多い予約システムを使う場合は、他のシステムへの移行の手間は低いかという点をしっかりみておいた方が良いかも知れません。

年間契約などの場合、システム移行コスト(時間とお金)が多くかかると考えた方がいいでしょう。

確認点3:日常的に使ってもストレスない使い心地か

何回も述べて恐縮ですが、予約システムは日常的に仕事で使うものです。

人によっては、LINEやTwitterなどといった日常的に使うサービスよりも、実は接している時間が長い可能性があります。その為、ストレスをなるべく感じない使い心地かどうかは非常に重要です。

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デザインの慣性は人それぞれですが、予約システムの中でも、みなさんが普段お使いいただいているWEBサービスやアプリとは大きく違う、やや前時代的なインターフェイスを提供しているサービスはとても多いです。

管理画面のスマホ対応がされていなかったり、スマホのWEBページで管理する予約システムでは、操作する時の読み込みの遅さや慣れない挙動もあります。

普段お使いのサービスと大きく乖離がある場合、日常的にお使いいただく場合にはストレスがかかるかもしれません。

外出移動が多い、スタジオを借りて行うインストラクターの方々や、実際にパソコンを開くことが難しいアウトドアレジャーの方々にとっては、大きな障害になるでしょう。

もしテスト利用や、まずは無料で利用ができる場合、積極的にテストを行い、日常的に使えるのかどうかをしっかり試してからお使いいただく方が望ましいでしょう。

▼(見落としがち?)予約システムに合わせたビジネス設計の重要性とは?

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今までの話とは少しずれますが、コロナ後の世の中ではデジタルトランスフォーメーション(DX: Digital Transformation)が重要だと言われています。

日本CTO協会曰く、DXとは以下を意味するとのことです。

デジタルトランスフォーメーション(DX: Digital Transformation)は、業務効率向上を目的とするデジタル化だけを意味するのではありません。非人間的な業務をコンピューターに任せることで、人間しかできない本質的なことに私たちが集中できるように変革することを意味しています。

予約システムとは、まさにDXのわかりやすい事例だと考えています。しかし、DXを進めるにあたり、一点気を付ける点があると考えています。

それは、デジタル化できるように自身のビジネスを設計しているか?という点です。

私どもは、トルをリリース(※2020年7月)する前に、対象となりそうなスモールビジネスを営んでいる方々に、50件を超えるインタビューをさせていただき、さらにリリース後も定期的に多くのインタビューを実施させていただいております。

その中で、たまに聞く一言あります。それは以下の一言です。

私は他の方と違うやり方でお仕事をしているので、参考になるかわかりませんが、、、

当然みなさま、非常に様々なお仕事をされてきており、そのスタイルはとても多岐にわたります。経験則から、ここにこうしたものを挟んだ方が実は良いというものを、実感値からご理解いただいている方ばかりです。

ですので、十分に理解できる一言です。

勿論、枕詞のようにおつかいただいておりますので、自身のお仕事の仕方を謙遜するような意味でもお使いいただいている可能性もございます。

しかし、いざDX化する際に、自己流の部分が非常に多い場合ですと、その自己流に対応できるシステムが世の中には無いということがしばしあります。

その場合どうなるかというと、当然 (1)システムの利用を断念し、今の自己流を続けるか、(2) システム側の対応を待つかといった2択を選ぶことになります。

ですが実は、その際に第3の選択肢として、(3)システム側に合わせてお仕事のやり方を変えてみる という選択肢が存在します。

実はスモールビジネスで成功されている多くの方は、(3)の選択肢を取られていらっしゃる方が非常に多いです。(※注意:予約システムの運営事業者として、多分にポジショントークも含まれますが事実です。)

実際に、スモールチームや個人でお仕事をする方にこそ、予約システムがあると便利なのです。

人手が少ない中で、限られた時間の中で、非人間的な業務をコンピューターに任せる方が、本質的なサービス価値の向上にも繋がりリピーターが増えたる、お客様にとっても予約がしやすいので実は集客にも繋がります。

もし、この記事を読んでいらっしゃる方の中に、自己流が多くて、あまり効率化できない…とお悩みの方がいらっしゃれば是非一度、(3)システム側に合わせてお仕事のやり方を変えてみるという選択肢を検討されてはいかがでしょうか。

tolはスモールチームを応援しています。

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私たちtolチームの運営チームは皆、個人事業主や、スモールビジネスに深い関わりのあるメンバーばかりです。

その為、会社のミッションには、以下が掲げられています。

自分のスキルで頑張る人が、幸せになれる社会をテクノロジーで実現する。

スモールチームや個人で仕事をしている方たちが、「tolがあってよかった」そんな風に思ってもらえるようなサービスにしていきたいと思っています。もしよければ、お使いいただけると幸いです。

トルって結局どんなサービス?というのが気になる方は是非、以下の記事を参照ください

使ってみたい方いらっしゃれば是非以下のアプリストアからインストールよろしくお願いします。

▼こちらのQRコードからもダウンロードできます

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